ホスピタリティの本来の意味とは?〜古代からの異文化交流と共感の精神 | ホスピタリティの専門家 濱野まさひろのブログ

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北海道流のホスピタリティ=「なまらあずましい」を探して

【ホントのホスピタリティの意味】

「え?心を込めたサービスでは無いの?」と思われる方も多いかもしれませんが、実は本当のホスピタリティの意味はちょっと違います。

この誤解が、ホスピタリティ向上の弊害につながっているケースもあります。

では、ホスピタリティとは何かを「起源」「語源」「概念」の観点から詳しく見ていきましょう。

 

【起源〜異人歓待】

ホスピタリティの起源は、「異人歓待」という風習にあります。

紀元前の昔から、共同体を訪れた異邦人に対して飲食や宿泊を提供し、温かくもてなしました。

この習慣は、お互いの危害を加えないことを確認し合い、連帯感を醸成させ異文化交流を促進する重要な役割を果たしてきました。

これにより、お互いの共同体の文化交流が図られたのです。

 

【語源〜客人の保護者】

次に、ホスピタリティの語源はラテン語の「hospes」に由来します。この言葉には、「ホスト」と「ゲスト」の両方の意味が含まれ、「主人と客人とが同一の立場に立つ態度を保つ」という意味が込められていました。

つまり、「ホストとゲストが同じ立場」で対等に接することがポイントとされていたのです。

元々の意味は「客人の保護者」であり、それが「ホスピタル」や「ホスピス」、「ホテル」といった派生語に発展していきました。

 

【概念〜サービスとの違い】

そして、ホスピタリティの概念は「サービス」との違いを明確にします。

サービスの語源は「サーバント」つまり「奴隷」であり、これは上下関係を意味します。

一方、ホスピタリティでは「ホストとゲストが同じ立場」で対等に接することが重要視されています。

ホスピタリティの精神は、相手と共感し、思いやりのある心で接することにあります。

 

【結論】

ホスピタリティは古代から続く異文化交流の中で生まれた、相手を思いやり、共感する精神を持つことが重要な価値です。

その語源からも、ホストとゲストが対等の立場であり、心を込めた歓待と保護の精神が根底にあることがわかります。

私たちの日常においても、ホスピタリティの精神を大切にし、異文化交流を通じて相互理解を深めていくことが求められているのです。

 

 

ホスピタリティの真の意味に気づくことで、私たちはより包括的で共感に満ちた社会を築いていけるでしょう。

心温まる歓待と共感の精神を持って、異文化交流を楽しんでみてはいかがでしょうか。

それが、より豊かな人間関係や社会の創造につながることでしょう。