「もてなし」(持て成し)という言葉が、文献に出てくるのは平安時代以降のようです。
ですから辞典の用例も源氏物語からの引用がほとんどです。
もてなしの意味ですが
広辞苑では(写真:私の持っている中学生の時買った第二版…)
①とりなし取り繕い②振る舞い態度③取扱あしらい④馳走する・饗応
学研古語辞典
①振る舞い②取り計らい・取扱い③ご馳走
どちらの辞書も、
①自身の態度②客への対応③食事の提供
3つの意味でした。
だから、おもてなし研修というと、接遇マナーがメインになり、地域のおもてなしプロジェクトだと新しい「ご当地グルメ」を考えるのでしょうか。
何れにしても、かなり幅広い意味で使われることになります。
それに対して
ホスピタリティは旧ラテン語「敵(=客)の歓待」が語源です。
敵の行動を読み、最善の注意を払い食事や宿泊を提供することが起源でした
敵と戦うことではなく敵を歓待することで、高次元の関係性を作り出しお互いの幸福実現を目指したのです。
一人一人、目の前の相手を注視し、相手が何を求めているかを考え、それぞれ対応を変えて満足をさせる技術です。
似ているようですが、やはり意味はかなり違いますね。
おもてなしと「ホスピタリティの違い③」に続きます。