聖地巡礼の楽しみ  | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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「聖地巡礼(せいち じゅんれい)」とは…。
①宗教上の聖地・霊場などを参拝して回ること。聖地巡拝。
②漫画・アニメなどの熱心な「ファン(信者)心理」から、自身の好きな著作物など
に縁のある土地を「聖地」と呼び、実際に訪れること。「コンテンツツーリズム」や
「フィルムツーリズム」の一種である。
文学・漫画・アニメ等の著作物をもとにした観光は、「聖地巡礼」や「巡礼」以外に
「コンテンツツーリズム」とも称される。また、映画などでは「聖地巡礼」 以外に、
「舞台探訪」とか「ロケ地巡り」,「フィルムツーリズム」との呼称も使用される。

小生が愛読する日経新聞の9月6日付夕刊一面のコラム「明日への話題」に掲載され
ていた、作家の佐々木 譲氏の記事には なかなか興味をひかれたので、一部加筆の上
で紹介する。
たぶん最初は「アニメ・ファン」たちが使い始めたのだと思う。映画やドラマのゆか
りの地を訪ねるという意味での「聖地巡礼」という言葉だ。わたし自身も、この四文
字熟語を、新しい意味でときどき使うようになった。
もちろん、以前から 映画のファンや小説の愛読者は、好きな作品の「現地確認」の
旅行をしていた。ローマにはたぶん、あの1953年公開の映画「ローマの休日」を
愛する観光客が、いまでも多く訪れて撮影場所を巡っているだろう。
サンフランシスコは、作家「ダシール・ハメット」が私立探偵小説の舞台とした街だ。
街の固有名詞がそのまま記述されているので、愛読者たちは小説中に出てくる「現場」
を巡るために、サンフランシスコを訪れるらしい。
そのためのガイドブックである『ダシール・ハメット・ツアー』というペーパーバッ
クが出ているくらいだ。初めてサンフランシスコに行ったとき書店で見つけて購入し、
ハメット好きの友人にあげたことがある。
最近 わたしはまた函館を取材でよく訪ねているのだが、気がつくとその旅行は、函館
出身の小説家「佐藤泰志」の小説の「聖地巡礼」ともなっている。
佐藤泰志は、作品中の北海道の港町を 必ずしも現実の函館が舞台とは設定していない。
「この港町は、函館ではありえない」と言い切れるような作品群もある。だから この
巡礼は、「ここだとみなすことも可能な」現地巡りでしかない。でもその違いの確認
まで含めて、仕事のための函館取材旅行は、楽しみが倍になっている。