休めニッポン~疲れた会社は稼げない | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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木曽の清流に映え、心触れ合う躍動都市;愛知県一宮市に活動拠点を置く、尾張エクセルです。保守政権を応援しつつ、経済・社会・軍事防衛まで、地域や国内、海外の気になる出来事や話題を、独断と偏見溢れる一味違った目線でブログ提供します。

日経ビジネス7月15日号の特集は「休めニッポン~疲れた会社は稼げない」である。
この特集は、小生にはとても共感したので、今回のブログで紹介する。
有休取得率は主要先進国でワースト。長時間労働者の割合が欧米より高いなど「休ま
ない国・日本」。
しかし、社員をいかにうまく休ませるかは、生産性向上や働き手確保のための王道で
あり、会社経営にとって最重要課題の一つであるはずだ。
疲れた社員ばかりでは、革新的なアイデアが出ないし、本来の力も発揮できない。
先進企業に学んで、もっと戦略的に休もう、ニッポン。
【PROLOGUE】時に限界を超える仕事をするため
 ~「休みを取らないのは罪悪」;ファストリ・柳井氏の転向
かつては、無休で猛烈に働いていた経営者も、年3回の長期休暇を欠かさなくなった。
完全に仕事から離れる時間がアイデアを生む。仕事と向き合うための休みの効用を説く。
「昔は休みを取ることが罪悪と捉えられたが、今は逆。休まない方が罪悪だ」
「本当に一生懸命やったら、だらだらと仕事ができるわけない」
「(短期的に)限度を超えた仕事をする場合があれば、1週間以上休むことがあって、
初めて正常に戻れる」、「日本人はもっと長期の休みを取るべきだ」…。
 
【PART1】日本の有休取得率は主要国で最下位
 ~休めば上がる生産性 問われる経営能力
「24時間戦えますか」。バブル期を象徴するCMのセリフは、口が裂けても言えない。
「働き方改革」を引き合いに出すまでもなく、「休むことは生産性向上」そのものだ。
休ませられるかは経営者の能力。
「しっかり社員、休ませてますか」
「なぜこの部署は、有休取得日数が計画通りにいってないんだ」。
工作機械最大手のDMG森精機では、毎月の経営会議で、事業幹部は 受注台数や粗利益
などと並び、部署ごとの有休取得日数を俎上に上げる。達成度合いが問われて、いわば
「ノルマ」と同じ扱いだ。森雅彦社長は他の経営指標同様に目を光らせる。
 
【PART2】業務見直しから奨励金支給まで
 ~休みやすい5社、「後ろめたさ」を排除
5連休取得で5万円支給、16連休が前提、2年間の学びに給与全額支給…。
社員が充電することの重要性に気づいた企業は、ユニークな策を繰り出す。
そこには生き生きと働く人たちの笑顔。会社とウィンウィンの関係が築かれていた。
① CASE 1「クボタ」;労組とメニュー協議、毎月面談も
② CASE 2「オリックス」;5連休を取得すれば5万円支給
③CASE 3「ジャパネットホールディングス」;16連休推奨、電話は上司に転送
④CASE 4「ポーラ・オルビスホールディングス」;「学び」に最大2年間、減給なし
⑤CASE 5「つるみ観光」;社員を「多能化」、残業もゼロに
 
【PART3】社員の「黄信号」を見逃すな
 ~使える「休ませテック」 隠れた不調を発見
副業解禁や在宅勤務の定着で、心身不調の社員を把握することが困難になった。そんな
状況をテクノロジーで打開しようとするサービスが相次ぎ登場している。不調を検知し
早期に休ませる仕組みにより、生産性や定着率の向上を期待できる。
 
【EPILOGUE】「オリンピック選手」と「企業戦士」の共通点 
踏み出せば世界が変わる~まずは「第一歩」の覚悟を。
バスケ女子日本代表と「日本一幸せな会社」の新社長…。
それぞれが覚悟を持って休みと向き合う。休み方を変えれば見える世界が変わる。
そこから新しい自分を見いだすことができるはずだ。
 
多くの日本企業が、人材を「資本」として捉え、価値を最大限に引き出して中長期的な
企業価値向上につなげる「人的資本経営」を掲げる。
リスキリング(学び直し)なども 手段としては浮上するが、人材という資本を 健全な
状態に保つことが先決だ。
その第一歩として思い切った「休ませ方改革」に踏み出してはどうか。