人生にも役立つ「相場格言」① | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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日経新聞6月1日付けの朝刊の「プラス1」に掲載された「人生に役立つ相場格言」
からの加筆引用である。
金融相場で長年にわたって共有されてきた「投資の格言」。山あり谷ありの修羅場で
もまれており、人生の大きな決断に生かせるものも少なくない。人生にも役立つよう
な格言を選んで紹介する。第1回目は「投資の心構え編」である。
 
人の行く裏に道あり花の山
他人と逆の行動が大事である。
株式投資の格言といえば、何をおいてもまず出てくるのが、この言葉である。多くの
人が行きかう大通りでなく、人があまり行かない道にこそ目的の「花」が咲いている
という格言である。
投資家は、とかく群集心理で動きがちだ。いわゆる「付和雷同」である。だが、それ
では大きな成功は得られない。むしろ他人とは反対のことをやった方が、うまくいく
場合が多いと説いている。
大勢に順応すれば、確かに危険は少ないし、事なかれ主義で何事によらず逆らわない
のが世渡りの平均像で、この格言は多分に天邪鬼(あまのじゃく)精神に満ちている。
だが、株式相場は、上げばかりでもなければ、下げばかりが続くこともない。どこか
で転機を迎える。その転機を、どうしたら掴めるか。四囲の環境や材料から続み取る
のは、むろん大切なことだが、大勢があまりにも一方へと偏り過ぎたときなどには、
この格言を思い出すことだと思う。
 
遠くのものは避けよ
よく知らない分野や理解できない商品には投資しない方がよい。
全国の上場株は約4千社である。その中から投資対象を選ぶのに、わざわざ馴染みの
ないものに目を向ける必要はあるまい。仕事の関係とか 日常生活で愛用している商品
を通じて、多少とも知識や親近感を持っている株式を選んだ方が「間違いは少ない」
というものである。
投資のヒントは身の回りにいっぱい転がっている。それに気づかないで「自分の不得
手な知らないものを選ぶ手はない」と言うことである。
この言葉には、もう一つ別の意味もある。株式市場には、いろいろな情報(材料)が
もたらされるが、「遥か海外でどうこう…」という材料も多い。仮にそれが「デマ」
であったとしても、“遠い”ところでは確かめるすべもない。「不確実なものは避ける
一手だ」と教えている。
 
買いたい弱気 売りたい強気
市場が弱気の時こそが購入のチャンスで、市場が強気の時が売却のチャンスである。
人にとって、孤独な判断や決断ほど苦手なものはない。たとえ最初から聞く気はなく
とも、他人に意見を求めようとする。心の負担を減らし、自分の考えを正当化しよう
とするためだ。逆にいえば、自分の判断に自信がなく、したがって「希望的観測」に
すがりついている姿が浮き彫りにされてくる。そこで、この格言が生まれてきた。
例えば「買いたい弱気」。上げ相場のさなか、本心では「買いたい」と思っていながら、
少しは下がって、安いところで買えそうな気がしてくる。それが高じて、どうしても
相場が下がってほしい、いや下がるのだという希望的観測にとらわれ、“ニワカ弱気”
となり、ついには逆目の売りに手を出してしまう。
「売りたい強気」はその反対である。つまり、自分の都合で立てた仮説が、いつか自分
をがんじがらめに縛り上げるようなものなのだ。
 
相場の器用貧乏
さまざまな取引で目先の利益を確定させることができる器用なトレーダーは、大相場
で大きな利益を得ることが難しい。
何をやらせても一応はソツなくまとめる、便利で重宝な社員が どこの職場にもいる。
上役からの“お呼び”も多く、周囲から羨望の目で見られ、出世間違いなしとのカケ声
もかかる。が、結果は期待はずれ。昇進は途中で足踏みとなり、大成した例はあまり
聞かない。これが“器用貧乏”である。
株式投資も全く同様である。小手先を利かせて、売ったり買ったりしていては、目先
の小幅な利益は上げ得ても大きな成果は期待できない。しかも相場の上げ下げ両方を、
うまく立ち回って手中に収めようとすれば、いかに名人といえども百発百中という訳
にはいかない。いつか必ずウラ目が出て、それまでの利益を吐き出すことにもなる。
「長持ちして大成しよう」と思うならば、目先を追って小回りを利かすよりも、肚を
据えてどっしり構えるにしくはなさそうである。株式相場というものは、そう簡単に
分かるものではない。分かったような気になったり、分かったふりをするのは、間違
いのもとになる。
 
当たり屋につけ
投資においては成功している人の真似をしなさい。
売っても買っても連戦連勝という人が、時に出現する。売買の周期が、相場のサイク
ルにぴったり符合する人、めったに出動はしないがひとたび売買をすれば必ず利益を
収める人等、いわゆる“当たり屋”と呼ばれる人びとがいる。
むろん、単なるマグレ当たりの場合もあるだろうが、日常生活の中でも、うまくいく
ときは不思議に次の手もうまくいくという経験をお持ちの方が多いはずだ。そういう
場合が、株式投資にもあり得るわけだ。
そこで第三者があれこれ思い迷うよりは、「当たり屋と同じ売買をした方がよい」と
考えて、これに便乗する。これが「当たり屋につけ」または「当たり屋にチョウチン」の
意味である。
当たり屋がいつまでも当たり屋である限り、この方法は手間ヒマかけずに利をつかむ
便利なものといえる。しかし世の中と同様、相場はそんなに単純なものではないし、
甘いものでもない。“当たり屋”は、いつか “曲がり屋”(思惑のはずれた投資家)に
なる日を迎えなければならない。もちろん便乗組も同じ運命を辿るわけである。
 
備えあれば迷いなし
株式投資をする時は事前に情報収集や分析などの準備をしっかりと行った上で、自分
の相場観に自信を持ってトレードを行うことが大切である。
株式投資で最も大切なことは、「売買に際しての確固たる自信と決断」である。少し
でも迷いがあってはいけない。基盤が軟弱であれば、ちょっとしたことにも動揺しや
すくなる。水鳥の羽音に驚き、枯れすすきを幽霊と間違えてギョッとする前に、揺る
ぎない心の備えを固めておけというわけだ。
同時に「まさかのときにも動じない資力をたくわえておく」という必要も説いている。
ギリギリの資金で株式投資をしていると、常に損をしてはいけないとせっぱつまった
気持ちでいるために、僅かなことでも動揺し迷いだす。迷ったら最後、適切な処置は
できなくなるのが通例だからである。