「コンビニ越し富士山」の人気撮影スポットに目隠し設置 | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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富士山を、コンビニエンスストア越しに撮影しようと大勢の外国人観光客が訪れている
山梨県富士河口湖町では、迷惑行為などがあとを絶たないことから、去る5月21日に
店舗周辺の歩道沿いに富士山を見えなくする黒い幕を設置した。
富士河口湖町にあるコンビニ;「ローソン」の周辺では、「店舗の上に富士山が乗った
ような写真が撮影できる」とSNSで話題になったことから、多くの外国人観光客らが
訪れている。
しかし、観光客が撮影のために、交通量の多い道路を横断したり、私有地に無断で入っ
たりする行為などがあとを絶たないことから、河口湖町では先月から店舗周辺の歩道に
沿って富士山を見えなくする黒い幕などを設置する工事を進めていた。
5月21日には、午前8時頃から黒い幕を張る工事が行われ、作業員らは支柱に通した
鉄製のワイヤーに長さ20m、高さ2.5mの幕を固定した。
 
富士山を隠す黒い幕を コンビニの前に設置したことについて、地元の富士河口湖町~
渡辺英之町長は、「誠に残念ながら、苦渋の選択の末、本工事を施工することに至り
ました」と理解を求めた。
渡辺町長は、「観光客とドライバー双方の安全と平穏な住民生活を確保するため」と
理解を求め、「全国各地がオーバーツーリズムへの対策に苦労している」とも指摘。
 
小生が愛読する日経新聞5月25付けの朝刊コラム;【春秋】から、一部加筆の上で
引用して紹介する。

「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」。世阿弥「風姿花伝」の一節は誤解を

招きやすい名言だ。

「きれいなものは見せるな」という意味でなく、「秘め事の存在それ自体を隠せ」と
説いたのである。その言を守るならば、「美しい風景も存在を知られてはいけない」
ことになる。

外の人々には注目をされないまま、住む人だけがすてきな風景や食を味わう。そんな

桃源郷を放っておいてくれないのが現代だ。

山梨県で「コンビニ越しの富士山」というユニークな風景が、SNSなどのネットを
通じて人気を呼び、海外観光客が集まりすぎて「道路の横断や私有地への立ち入り」
といった問題が発生。黒い幕で隠す事態に至った。

名所ではない場所が、素人写真でいきなり「観光地」になる例が続く。有料の休憩所

でも作ってもうけたらとの声も聞くが、無料だから集まる面もある。

今年1~3月期の訪日客の消費額は、1人1泊あたり2万2千円だ。前四半期よりも
3千円減った由。その内訳は、宿泊費7千円,飲食費5千円,交通費2千円…。結構
つましい旅である。

海外メディアが一件を報じる中に「日本は訪日客の多さに加え、困った訪問者という

課題に面している」との指摘があった。

舞妓(まいこ)さんにつきまとって桜の枝を折り路上で騒ぐ。人数は一部でも放置を
すれば住民も他の客も不快になる。日本はもう隠れた花ではないのだ。大きな黒幕を、
上手に楽しんでもらう模索の第一歩にしたい。