100年後は東京と福岡の2強時代に | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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木曽の清流に映え、心触れ合う躍動都市;愛知県一宮市に活動拠点を置く、尾張エクセルです。保守政権を応援しつつ、経済・社会・軍事防衛まで、地域や国内、海外の気になる出来事や話題を、独断と偏見溢れる一味違った目線でブログ提供します。

「君が代」が宮城内で初演されたのは、明治13(1880)年である。この年、
府県別の人口のランキングで石川県が1位だった(ただし、現在の富山県と若狭を
除いた福井県も管轄)。2位は新潟県、東京府はなんと17位であったのだ。
農業国だった当時の日本では、農村でより多くの労働力を必要としていたからだ。
総務省が4月12日に公表した人口推計によれば、日本の総人口は13年連続マイ
ナスの1億2435万2千人だった。都道府県別の人口は東京都が2年連続で増え、
残る46道府県はマイナスである。
「国立社会保障・人口問題研究所」が最新の将来推計人口を発表し、大きな話題に
なった。50年後の2070年には総人口が約8700万人になるという。
では100年後はどうか。日本の人口は5千万人を割って江戸時代レベルの3千万
人まで減って、100年後の日本では、人口10万人以上の都市の数が半減する由。
多くの地方都市が消えて、成長を続ける都市は東京と福岡だけになる。森知也京都
大教授らが発表した、こんなシミュレーションが話題を呼んでいる。
森教授によれば、大阪の衰退は新幹線「のぞみ」の運行によって 所要時間が一気に
縮まったことに始まったという。便利になって人口や資本が吸い上げられる、いわ
ゆる「ストロー効果」によるものだ。リニア中央新幹線が開通すれば、その傾向は
更に加速する。「ほどよく離れた福岡が有利になる」というわけである。
限られた大都市に人口が集中する一方で、都市の内部では人口分布の平坦化が進む
とみられる。だとすれば、都心のタワーマンションの開発や一部の地方都市が進め
ている「コンパクトシティー」の試みは、いずれ行き詰まる可能性が高い。
森教授は 研究成果を発表するユーチューブの番組で、危機が一般国民と行政に共有
されていない、もどかしさを語っていた。人口減少に伴って生まれる広大な土地を
いかに活用して、国家の衰退を回避するのか。
まさに「国家百年の計」を語るときであろう。