家族の誰かがが亡くなって遺品整理をしていたら、
「自筆証書遺言」が出てきた。
それを、勝手に読む事はできません。
封がしてあっても、してなくてもです。
「自筆証書遺言」の要件は
・自筆
・日付
・氏名記載
・押印
です。
封がしてある、していないは要件に入っていません。
これは、「封がしてある」=有効 、「封がしてない」=無効
ではなく、両方有効という意味です。
好奇心に駆られてつい読んでしまうと、
遺言書としては無効になってしまいます。
「自筆証書遺言」が出てきたら、
まず家庭裁判所へ行き、「検認」を受けてください。
これは、家庭裁判所が遺言の中身をチェックするのではなく、
先ほどの「要件」が整っているかのチェックです。
「要件」が整っていると家庭裁判所が認めれば、
遺言書が効力を発揮します。
これは遺言書の「改ざん防止」の処置です。
勝手に開封したり、読んだりすると、後でもめる要因になります。
「自筆証書遺言」を書き、
それを自宅などで保管する人(法務局で預かってもらわない人)が、
封筒に「家庭裁判所で検認を受けた後、読むように」と書いておくのも間違いを犯すのを防ぐ方法かもしれません。
ちなみに家庭裁判所へ検認しに行っても、
その日のうちには検認できません。
数週間かかる場合もあります。
検認手続へ行く際には、相続人全員の戸籍謄本が必要です。