雇用保険加入要件の引き下げ | 日本橋 コータローのひとりごと

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6月も下旬にさしかかった。雨が降れば豪雨となるし、晴れればけっこうな暑さとなる。

今年は梅雨が遅いようでこれからなのだが、いよいようっとうしい季節が近づいている。

 

先月、改正雇用保険法が成立した。特に私たちの生活に影響すると思われるのが、加入要件。

これまでは週所定労働時間20時間以上で加入、となっていたところが、10時間以上

加入しなければならないこととなる。もっとも施行期日は令和10年10月1日から、という

ことだから、4年後のことになる。これで新たに約500万人が対象となることになるらしい。

 

これまでは、家計を主に支える生計維持者を雇用保険の対象とする、という考え方があって、

適用の条件をフルタイムの方の労働時間の半分までを目安とする設定となっていた。ところが、

最近では共働きであったり、複数の仕事を掛け持ちして生計を立てたりと、多様な働き方を

追求される方が増えてきて、その生活と雇用の安定に資する改正であるということなのだろう。

 

短時間労働者の失業にあたっての給付を手厚くするのがどれほどの効果があるのかわからない。

労働者側も事業主側も保険料負担が増えることにもなるわけで、メリットがあるのかという声も

予想される。育児や介護のための休業制度を利用できるようにもなるわけだが、これまでも

非正規雇用の方の利用率は高くなかったし、必要性を認識させられることは無かったと思う。

 

今回の改正の目的はおそらく多様な働き方の労働者の生活を守るセーフティーネットとしての

意味合いが強いのだと思うが、制度の周知や理解を広げることで、失業に対する手当てや、

育児や介護に伴う休業制度が雇用されるどんな人にとっても必要なものであるということの

意識改革を日本中で行っていかなければならないのだと思う。なかなか険しい道のりだけれど。

 

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ではまた☆