コロナで延び延びとなった第75回勉強会は、初の試みとして「ビブリオバトル」を実施しました。

 

公式ルールは「ビブリオバトル公式ルール」を参照ください。

 

<参加者>

 中谷先生
 大曲、小澤、鈴木、中田、大星、椋野、北村(以上7名)
 WEB参加 氏家、石貝、東郷、田中、高橋(以上5名)

 

リアル参加組とWeb参加組が交互に、誕生月順で発表しました(下の記事は順不同)

発表3分、質疑応答3分。タイムキーパーは中谷先生。

結果、次回課題図書は「暇と退屈の倫理学」に決定しました。

しかし、どの本も読んでみたくなりますね。

 

勉強会後の席に駆け付けた塚元さんから藤原帰一氏の「正しい戦争」は本当にあるのか の紹介もありました。

タイムリーでこれも読んでみたい一冊です。

 

 

 

 

参加者の推薦図書。コメントは各推薦者のものではなく、Web等からの抜き書きですのでご了承ください。

 

 

小澤さんの推薦図書

 

「同志少女よ敵を撃て」逢坂冬馬

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは?

本屋大賞、アガサ・クリスティー賞受賞作

 

高橋さんの推薦図書

 

「カフェオレから始まるイノベーション」田中學、田中裕子共著

今ある環境でクリエイティブなアイデアを生み出すスキル。

イノベーションのタマゴは日常の中にある
「どうすればイノベーションを生むことができるのか?」

社会に生まれていない新しい価値や世界を揺るがすことができる価値(=イノベーション)を持つ製品やサービスを創り出すための、新しい「考え方」を会得するためのワークブック。

絵本+解説+ワークの3ステップで、無理なくイノベーションに必要な基本スキルを会得することができる。

 

石貝さんの推薦図書

 
 

「未来を実装する テクノロジーで社会を変革する4つの原則」

馬田隆明 東京大学産学協創推進本部FoundXおよび本郷テックガレージディレクター

成功する社会実装の4つの要素として「インパクト(理想)」「リスク」「ガバナンス」「センスメイキング」をあげる。

 

椋野さんの推薦図書

 

 

「不確実な世界を確実に生きるーカネヴィンフレームワークへの招待」コグニティブ・エッジ&田村洋一

混沌系・自明系・複合系・煩雑系の4象限を持つフレームワークを提唱するコンサルタント集団による著作

米国経営学会のベスト・プラクティショナー・ペーパー賞受賞

 

 

氏家さんの推薦図書

 

 

「暇と退屈の倫理学」國分功一郎

暇とは何か。人間はいつから退屈しているのだろうか。

答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。

著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、

知の樹海で思索する喜びを発見するだろう。

2011年朝日出版社刊『暇と退屈の倫理学』、2015年太田出版刊『暇と退屈の倫理学 増補新版』と現代の消費社会において、

気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘したベストセラー

 

中田さんの推薦図書

 

 

「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか 経営における「アート」と「サイエンス」」山口周(外資系コンサルタント)

グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部候補を送り込む、あるいはニューヨークやロンドンの知的専門職が、早朝のギャラリートークに参加するのは、こけおどしの教養を身につけるためではありません。

彼らは極めて功利的な目的で「美意識」を鍛えているのです。

なぜなら、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない、ということをよくわかっているからです。

では、そのように考える具体的な理由はなんなのでしょうか?

 

 

大星さんの推薦図書

 

 

「風土」和辻哲郎

風土とは単なる自然環境ではなくして人間の精神構造の中に刻みこまれた自己了解の仕方に他ならない。この観点から著者(一八八九‐一九六〇)はモンスーン・砂漠・牧場の三類型を設定し、世界各地域の民族・文化・社会の特質を見事に浮彫りにした。

 

 

大曲さんの推薦図書

 

 

「論理的思考力を鍛える33の思考実験」北村良子 有限会社イーソフィア代表。パズル作家

「トロッコ問題」、「テセウスの船」、「アキレスと亀」、「ギャンブラーの葛藤」、「モンティ・ホール問題」、「エレベーターの男女」、「マリーの部屋」、「ありえない計算式」…など有名どころからオリジナルまで、33の思考実験を掲載。
「アキレスと亀」に代表されるようなパラドックス問題、数字を扱った極めて論理的な問題、過去と未来を想像したり初めて色を見た瞬間を想像したりと脳の中で世界観を作り出す必要のある問題もあります。
物語やトリックのような世界を楽しんでいるうちに自然と論理的思考力が鍛えられ、思考の中の新たな発見や気づきが生まれることに気がつくでしょう。

 

田中さんの推薦図書

 

「南極の氷に何が起きているか」杉山慎(北大低温科学研究所教授)

近年の研究で急速に南極の氷が失われつつあることが明らかになった。危機を回避するためにすべきことは。

氷床研究の第一人者が、謎多き氷の大陸の実態を解き明かす。

 

鈴木さんの推薦図書

 

「ハムレット」シェイクスピア


城に現われ父王の亡霊から、その死因が叔父の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる――。
恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作。

 

北村の推薦図書

 

 

「海と毒薬」遠藤周作

生きた人間を生きたまま殺す。何が彼らをこのような残虐行為に駆りたてたのか? 終戦時の大学病院の生体解剖事件を小説化し、日本人の罪悪感を追求した問題作。
戦争末期の恐るべき出来事――九州の大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化、著者の念頭から絶えて離れることのない問い「日本人とはいかなる人間か」を追究する。解剖に参加した者は単なる異常者だったのか? どんな倫理的真空がこのような残虐行為に駆りたてたのか? 神なき日本人の“罪の意識"の不在の無気味さを描き、今なお背筋を凍らせる問題作。遠藤周作の少年時代を想像させる登場人物、神戸の描写も興味深い。