月一回、若手の倫理学研究者である中谷常二先生(近畿大学)と、岡部幸徳先生(金沢工業大学)を囲んで勉強会をしています。



メンバーは企業人を中心に、学生さんも参加して各回10人程度集まります。



 


勉強会なので毎回、課題図書を読んでから集まります。これがけっこう手強いのですが ・・・


 


 

これまでソクラテスに始まりフリードマンの自由主義、フリーマンのマルチステークホルダー理論などを読んできましたが、今回の課題はちょっと趣向の違う本でした。






経営倫理士が行く






「ウォルマートがアメリカをそして世界を滅ぼす」






市民派新聞記者によるもので、ウォルマートに対する憎悪に満ちた文章なので、途中から読むのが疲れましたが(^^;





大規模小売店と在来市街地の葛藤を、大企業に切り捨てられると感じる市民の側から描くとこうなるのかということを考えさせられました。




大規模小売店舗の問題は日本でも地域作りの課題となっていますが、企業が立地する地域に対して果たすべき責任とは何かを具体的問題に即して考えると、やはり立場によって求めるものが対立する難しい問題だと思います。


 


この本にはウォールマートが仕入れ先や買い物をする消費者、従業員をもないがしろにして詐欺まがいのやり方をする悪徳企業として描かれていますが、こういった基本的なコンプライアンス違反(あるいは違反ぎりぎりの行為)の問題と、大規模小売店舗をはじめとする企業の地域への責任の問題とは分けて考えるべきですね。


 


 


 


 




今回はワコールさんに勉強会の場所を提供していただきました。


 


色とりどりのブラジャーの前で記念写真 (*^o^*)








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