妻が最近、子どもに対してイライラしがちなのと、
僕自身、子どもとの関わりにイライラすることもあり、
(頑張りすぎが原因だと思っていますが)
そのあたりのヒントを得られればと思って、久しぶりに読み直しました。
副題の「子育てがハッピーになる魔法のコーチング」には2つの意味があると思っています。
1、コーチングを受けることによって、イライラしなくなる。
自分の体質が変わるということ。
2、コーチングを学び、実践することによって、子どもの反応が変わり、関係性が変わるということ。
僕自身、コーチングを学び、実践するプロセスと、
自分自身がクライアントになって受ける過程で、
どんどん変化が起きていきました。
①自分がコーチになる・聴き役に徹することでの変化
②自分がクライアントになる・自分とつながることでの変化
どちらも豊かな変化です。
この本をきっかけに、あるいは動画をきっかけに、
より多くの子育て中のお母さんたちが、
コーチングを実践するだけでなく、受けるきっかけになったら、とっても嬉しいなと思っています。
(別に、プロのコーチのコーチングを受けるわけでなくてもいいので)
それこそが、幸せなこどもが育つ、豊かな「聴き合う文化」のある状態だと思うので。
そんな理想の未来に向けて、今日も、今ここに心を込めて、できることを、やっていきましょう!
午後も素敵な時間を!
動画はこちら!
子育てがハッピーになる魔法のコーチング
『今日から怒らないママになれる本』
川井道子さん著書紹介
https://www.youtube.com/watch?v=GkJIR2pk2W8&t=1s
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『今日から怒らないママになれる本!』川井道子
お母さんの手に負えないってことは、
お母さんの手の中におさまりきれないくらいスケールが大きいってこと。
きっと将来大物になる。
ある日、インターネットで目にしたのが、「お母さんのためのコーチング」という言葉。
「相手の目標実現をサポートするコミュニケーションの技術」
「話をじっくりと聞き、効果的な質問をすることで、その人の中にある答えを引き出す」
「お母さんは、子どもにとって最も身近なコーチ」
<コーチング初体験>
1時間の無料お試しコーチング
どんなものになるのか・・・、何を話せばいいのか・・・、ちっとも具体的にはわかっていなかったけれど、不安よりは好奇心の方が強くて、とにかくワクワクしていた。
そして、「お待ちしてました!」と電話を受けてくれた最上コーチに対して、いやぁ、しゃべること、しゃべること・・・!
ほとんど1時間、私は仕事のこと、家庭のこと、子育てのあれこれや自分の生い立ち、コンプレックスの話まで、怒涛のごとくしゃべっていた。
顔も見たことのない初めての相手に・・・!
その時思った。
あぁ、私ってこんなにしゃべりたかったんだ、って。
こうして知らず知らずのうちに、心に溜め込んでいたことを外に出すだけでも、結構すっきり&さっぱり(笑)!
コーチはただしっかりととことん、聞いてくれる。
うーん、その心地よさ!
コーチはまず、「川井さんはコーチングを通して、どんな目標を達成したいと思っているんですか?」と質問を投げかけてくれた。
いちばんの気がかりは、子育てのこと。
当時10歳(男)、5歳(女)、4歳(男)の3人きょうだいに振り回されて、もういっぱいいっぱい。
とくに、日々のペコ(長女)との攻防に心身ともにクタクタ。
目的は、子どもとのコミュニケーションの改善。いや、もっとはっきり言えば、「ペコのダダをなんとかしたい!」というただ一点。
こういうことのひとつひとつを、最上コーチは、じっと聴き続けてくれた。
話していくことで、頭がすっきりしていくことのあまりの心地よさに、私は結局、そのまま継続してコーチングを受けることにした。
<コーチングがくれた客観的な視点>
娘のことで疲れ切っていて、もがいてもどうしていいかわからない。
そんな気持ちで藁をも掴む思いになっていた私に、コーチは「新しい見方」を提示してくれた。
その新しい見方とは、「客観的な視点」だった。
それは、こんなコーチからの問いかけがきっかけだった。
「それじゃあ、そのダダの時のペコちゃんとお母さんの会話をできるだけ思い出してください」
え? 会話? えっと、その、あの、確か・・・。
それで気がついたが、私は会話の内容をあまり覚えていなかった。
これって結局、私は娘の話すらまともに聞いていないってこと!?
自分でも驚いた。
それほど、嫌な感情が先走っていて、冷静に話を聞くとか、客観的に相手を見るなんてことが、見事にできていなかった。
これがコーチングを初めて、最初の大きな気づきだった。
この気づきから、少しずつ、娘のダダを客観的に捉える道筋が見えてた。
それからの私は、確かにちょっと変わった。
いえ、変わることへの第一歩を踏み出した、と言える。
ダダが始まりそうになると「お、来た、来た!」と思う。
娘が何か、言いがかりをつけ出すと、話をしっかり聞いて、「コーチに報告しなくっちゃ!」と考える。
そう思うことで、不思議と少し、距離がおける。
そして、感情的にどっぷりとダダに巻き込まれてしまうことが徐々に減ってきた。
もちろん、だからといって、すぐに娘のダダが収まったわけではない。
でも、それからだんだんと、娘と私の関係が随分優しくなって、私自身もうんと楽になったのは確か。
たとえれば、私の肩の斜め後ろくらいに、いつも背後霊のようにコーチがいて見守ってくれているみたい。
そして、ときどき私もそこに立って、一緒に娘と私のやり取りを見ている感じ。
もちろん、これを全部一人で意識してやれている人もいるんだろうなと思う。
しかし、それはなかなか大変。
少なくとも私にはできなかった。
そういう意味でコーチングは、私にまず客観性という「はじめの一歩」をくれたのかなぁと思う。
ある日の夕方。
その日は塾の日で、4時20分には家を出なくちゃいけないのに、お兄ちゃん(小6)が帰ってきたのは4時25分。
しかも、顔も見せずに2階に上がったまま、降りて来ない。
「何してんのっ! 塾でしょ!?」と怒ろうとして、2階へ上がると、なんと布団にくるまっている。
私に背中を向けて、どうも泣いてるみたい。
えっ、なんで?
どうしたの?
こんなこと初めて。
「どうしたん? 何かあった?」
そう聞いても何も答えない。
どうしよっか。
そう思った私は、背中をとにかくゆっくりと撫でてみた。
何も言わず、何も聞かず、ゆっくり、ゆっくり。
撫でた後は、掌を背中に当てて、ただじっとしていた。
私の気持ちとしては、「何があったかわからないけど、大丈夫、大丈夫・・・」
そのまま10分もそうしていたか!?
なんだかお兄ちゃんも落ち着いてきて、眠ったようだったので、そのまま声をかけず、そっとして部屋を出た。
もう、今日の塾はいいや。
いつもの私だったら、「塾1回分の料金、小遣いから引くよ!」と脅すところなのですが(苦笑)。
それからしばらくしたら、自分から降りてきて、何やらさっさと準備をしている。
「お母さん、これから、塾、行ってくるから」
彼は少し赤い目でそう言って、自転車に乗って出かけて行った。
時計はもう5時を回っていて、塾の時間の3分の1は過ぎている。
普段時間には割と几帳面で、「遅刻するくらいなら、もう行かへん!」とごねることが多い彼が。
夜、塾から帰ってきてからは、もういつもどおり。
普通のお兄ちゃんに戻っていた。
結局、理由はわからないままだけど、でも、あれでよかったんじゃないかなぁ。
きっと、お兄ちゃんには私の気持ちが伝わったし、お兄ちゃんも、きっと自分で何か答えを見つけたんだと思うから。
抱っこやマッサージにこだわらず、どんな形でもいいから、触ってみる、触れてみる。
それが一番大切なのかもしれない。
もちろん、話すというコミュニケーションも大事だけど、触れ合うコミュニケーションも大事にしながら、子どもとの関わりを見つめていきたい・・・。
改めてそう思った出来事だった。
子育てコーチングには「繰り返し」が効く!
<「私メッセージ」>
私はこう思う。
私はこう感じる。
私はあなたにこうしてほしい。
そんな風に「私」を主語にしてメッセージする伝わる。
「あなたが〇〇を叩くと、お母さんは悲しい」
「お母さんはやめてほしい」
そう繰り返した。
そして、1週間か2週間ほど経った頃、変化が起きた。
「わかってるって。俺が叩いたら、お母さん、悲しいんやろ」
子供が自分がからそう言って、手を引っ込めた。
ちょっと感動した。
「あなたは〇〇だから」
「あなたは〇〇でということでしょ」
「あなたは〇〇しなさい!」
「あなたはどうしていつもこうなの!?」
こんな風に全部「あなた」が主語になっているのが「あなたメッセージ」。
一方的な指示命令や批評になってしまうと、相手はことごとく「だって・・・」と反論する。
これじゃ、コミュニケーションにならない、伝わらない。
いわゆる「売り言葉に買い言葉」で、どんどんエスカレートするばかり。
頭ごなしに子供に何かをさせようとしても、それはかえって逆効果。
一方的に責める口調、非難する言い方だと、その時点でもう子どもは聞く耳を持たず、耳をふさぐか、臨戦態勢になってしまう。
<コーチングの基本的な流れ>
1、まずじっくり観察しよう
2、問題点をはっきりさせよう
3、何ができるか考えよう
4、とにかく行動しよう
1、まずじっくり観察しよう
『観察名人になろう』
毎日見ているものでも、よく見ると、始めて気がつくことや、詳しく分かることがある。
身近なものを観察してみよう。
そして、見つけたことを文章に書いて、友達に知らせよう。
(『国語 2(上)たんぽぽ』光村図書)
2、問題点をはっきりさせよう
「あなたは子供の、どんな行動にイライラしますか?」
「子どものどんな言葉にカッとしてしまいますか?」
「あるいは、子どもは何に反応しているようですか?」
3、何ができるか考えよう
「あなたはどうしたいですか?」
「今、あなたにできることは何ですか?」
「過去と他人は変えられない、未来と自分は変えられる」
「この状況は変えるために自分にできることは何か?」
「それをいつ、どのように行動に移すか?」
そう思いを巡らすことが大事。
4、とにかく行動しよう
「本当に、子どもとのコミュニケーションを良くしたいと思っていますか?
今の関係を変えたいと心から思っていますか?」
「思っているのに、なかなか行動に移せないとしたら、その理由は何でしょう?」
「自分なりの答えを考えたら、まずは実践してみる。
そして、もしダメだったら、また他の方法を考えればいいんです」
「やってみなはれ! やってみな、わからしまへん!」松下幸之助
<子育てによく効く7つの決めワザ>
1、承認:気持ちをしっかり受け止める
2、傾聴:子供の話をしっかり聞く
3、繰り返し:おうむ返し
4、I(私)メッセージ:私を主語にして伝える
5、リフレーミング:色眼鏡を外す
6、質問:問いかけて答えを引き出す
7、沈黙:時には黙って待つことも大事
1、承認:気持ちをしっかり受け止める
もし、子どもが道で転んで泣き出したら、あなたはどう対応しますか?
まだ、小さい子なら、よくあるのが、「よしよし、痛いの痛いの、飛んでいけー!」とおまじないするパターン。
あるいは、「痛くない、痛くない! 大丈夫! 大丈夫!」と暗示にかけるタイプ。
「それくらいで泣くんじゃありません!」というスパルタタイプ。
「ほら! 見なさい! だから危ないって言ったでしょ!」と怒っちゃうパターンも少なくない。
他にも、「お菓子買ってあげるから泣かないの」と物で釣ったり、「あっ! あれ何かな!? ワンちゃんが散歩してるよ」なんてごまかしたり。
こうしてみると、子供の「痛いよー!」という気持ちをそのまま受け止めているお母さんって意外と少ないのかも!?
まず一旦は、「転んじゃったね。ああ、血が出てるね。痛いね。よしよし」と子供の気持ちを受け止めてあげる。
「どうして転んだのか?」
「次からはどうしたらいいか?」
そんな問いかけを子どもに投げかけるのは、その後。
まず受け止める。
アドバイスが必要なら、その後に。
2、傾聴:子供の話をしっかり聞く
【具体的な方法】
・用事している手を止める
・子どもの目を見る
・「うん、うん」とうなずいて聴く
・話を途中で遮って、評価したり、アドバイスしたりしない。
実際に1日中、こんな対応をしようと思っても、それは到底無理なこと。
できれば、1日のうち10分でも20分でも、こんなとっておきの「傾聴タイム」を作ってみる。
できることから、小さなことから、まず始めてみる。
それが大きな変化の第一歩になる。
3、繰り返し:おうむ返し
繰り返すだけでいい。
「子どもがピッチャーなら、お母さんはキャッチャー」という気持ちで受け取る。
子どもが何か話したら、そのまま受け止める。
言葉と一緒に投げかけてくれた気持ちも、一緒にすっぽり受け止める。
どんな球でもしっかり受けるから、安心して投げてもらう。
失敗してもいいから、思うように投げてもらう。
たとえ、子どもが「私なんてどうせダメだから」「〇〇ちゃんのバカ! もう大っ嫌い!」と言ってきたとしても、まずは、「そっか、そんな風に思っているのね」「それは嫌だったね」などと、ふんわりとクッションのように受け止めてあげる。
「あなたならきっとできるわ」「お母さんは信じてるよ」と励ますのは、その後。
怒っている子どもの気持ちも、同じように、「〇〇ちゃんのこと、そんなに怒ってるのね」とその怒りを受け止めてあげる。
マイナスの感情は、認めてもらえると、それだけで小さくなる。
反対に、「そんなことで怒らないの!」と抑えつけたり否定されたりすると、増幅してしまう。
子どもが何かに怒っていたら、ちょっとトライしてみる。
怒りを否定するとかえって大きくなるけれど、受け止めると小さくなることが分かるはず。
4、I(私)メッセージ:私を主語にして伝える
5、リフレーミング:色眼鏡を外す
視点を変えるためには、「自分の今の立場を、相手とチェンジしてみる」のも効果的。
つまり、「もし私が子どもの立場だったら?」「自分が子どもの時はどうだったか?」を考えてみる。
「あなたは子どもの頃、いつもお母さんの言うことを聞いていましたか?」
「その時のあなたの気持ちはどうでしたか?」
「お母さんは、いつもどんな言い方をしていましたか?」
「言うことを聞かなかったとしたら、その理由は何ですか?」
「お母さんの言うことは本当に正しいのか?」
「お母さんが『言わなければ』どうなるのか?」
「お母さんが『言うことを聞かせたい』本当の理由は何なのか?」
6、質問:問いかけて答えを引き出す
「どうして?」「なぜ」の代わりに『どうしたら?』『何?』を使う。
「どうしたらミスを防げたと思う?」
「ミスしたのは何が原因だと思う?」
そうすると、相手を否定したり、批判したりするニュアンスがなくなる。
「学校に行きたくないのは、何が原因だと思う?」
「どうしたら行けるようになると思う?」
子どもに問いかける時は、くれぐれも、詰問になったり、問い詰めたりしないように注意する。
子どもに問いかける時は、「なるべく時間をかけてゆっくりと聴く」ことを意識する。
先入観を外して、答えを用意せずに聴く。
これも大事。
7、沈黙:時には黙って待つことも大事
少なくとも、ゆっくりと3つ数えるくらいは口を挟まない。
ゆっくりしたペースの子どもなら、なおさらゆっくり黙る。
じっくり待つ。
沈黙も、立派な子育てコーチングの決め技。
<なんでも「ヤダヤダ!」の反抗期。
ところが「リフレイン」の会話で、ママも子どももうんと楽になった!>
公園から帰る時、『帰るの嫌だ! もっと遊ぶ~』と言い出したので、「そう帰るの嫌なんだ? もっと遊びたいよね?」と繰り返したら、子どもが一瞬目を大きくしてびっくりしていた。
普段なら、「何言ってるの!? もう時間でしょ!」と怖い顔で言っていたのに、ニコニコして言ったので驚いたようだ。
さらに、「そっか、そんなに楽しかったんだ~」と言うと、『うん! 楽しかった!』とニコニコ顔。
すると、もうそれで納得したのか、何事もなかった蚊のようにおもちゃを片付け始めた。
子どもは、自分の気持ちを言葉にして、お母さんに受け止めてもらうことで気が収まるもの。
子どもの気持ちを受け止めたことをシンプルに返すのが、「リフレイン」。
語尾を繰り返したり、一部を繰り返したり、気持ちを想像して、「嬉しいんだね」「悲しいんだね」「悔しいんだね」と返したり。
<毎日、「片付けなさい!」で、もううんざり。
でも、いつものガミガミをやめて、子供達に色々問いかけてみたら・・・>
「ねえ、お母さん、もう『片付けなさい!』って言うのしんどくなったし、もう二人とも自分ででいると思うから、もう言わないでおこうと思うんだけど」
「だから、代わりに、二人でどうしたらもっと綺麗になるか、考えてほしいのよ」
『えーっ!? そんなこと言ってもわかんないよ』
「そっか、わかんないんだ? 何がわからない?」
『だってどこから片付けたらいいか、何をすればいいのか』
「じゃあ、何が一番散らかってると思う?」
『まず、服がいっぱい。あとはゲームとかおもちゃだね』
「そうだね、服があちこちにあるのが目につくよね。服はどこに直したらいい?」
『服は、このハンガーラックと引き出しでしょ。じゃあ、ここにちゃんと掛けられるように場所開けとかなくちゃ』
「服がなくなったら、随分スッキリしたよね! さ、次は何かな?」
質問していくことで、問題を小さくして、行動に移しやすくしてあげるサポートをする。
子どもが行動に移せないでいるのは、やりたくないのか、それともわからないのか、そこを見極めて、時にはチャンクダウンしてみることも有効。
<朝、子供が自分で起きるようにするには?>
朝が苦手で、お母さんに「何で起こしてくれんかったん!?」と怒り出す小学校3年生のえりかちゃん。
お母さんは、友達にあれこれ聞いて、朝の対策をリストアップ。
・自分で起きられそうな新しい目指し時計を買う。
・夜は9時までに寝るようにする。
・これからお母さんは一切起こさない。
・あるいは一度は起こしてもいい。
・だけど、遅刻しても自分の責任。学校の先生にもそう伝えておく。
・お母さんが怒られるのは納得いかない。怒られるようなら、もう起こさない。
いろいろなアイデアやお母さんの気持ちを文字にして、えりかちゃんに対策を選んでもらった。
最終的に、目覚まし時計を買うのと、夜9時には寝るよう努力すること。
それでも起きなければ、お母さんが一度だけ声をかけるけど、もう後は本人に任せることを決めた。
そして、それを紙に書いて冷蔵庫に貼っておいた。
初日から7時過ぎには自分で起きてきたえりかちゃん。
お母さんも心からの承認の声かけ。
4日目に、一度だけ起きられないことがあって、「もう7時半だよ」とお母さんが事実の声かけをすることはあったが、それ以外は、特に問題もなく、感情的にぶつかることもなくなり、お互いに快適に朝が過ごせるようになった。
子どもに、「朝起きるのは自分の仕事、自分の責任だ」と認識させることができたら、あとは、その時々の子供の眠気やイライラに巻き込まれずに、お母さんが冷静に対処することが大事。
自立するためには、その前にしっかりと依存することが大事。
しっかりと「子ども」をしてこそ、大人になることができる。
「幼児期には、まず、基本的信頼を育むことが必要。
その課題をクリアして初めて、人は次の段階へと進むことができる」
エリクソン
お母さんのハッピーが、子育てを楽しく美味しくするための何よりも調味料としてのソースであると同時に、源としてのソースでもあると思う。
肩の力を抜いて、お母さんも子どももハッピーになれる方法を探していこう。
「マイナスの感情は、認められることで小さくなる。否定されることで大きくなる」
これは、お母さん自身にも当てはまる。
だから、自分の感情を認めてあげることが大事。
心理学的な自分探しの方法として注目されている「フォーカシング」では、「今、私は怒っている」「私は悲しい」と言うのではなく、「私の中に怒りがある」「私の一部が悲しさを感じている」と表現することを勧めている。
自分と感情と同一化してしまうのではなく、脱同一化することで、荒波に飲み込まれるのを防げる。
何があっても、その子らしい笑顔が出ているようなら大丈夫!
コーチングでは、クライアントが話す事柄を、事実と解釈に分ける作業から始める。
そして、新しい解釈をつけるお手伝いをする。
ご利益というのは、お金が儲かるとか、健康になるとかいうことではなくて、「その人の価値観が変わること」なのではないか。
神社にお参りしたり、仏様に祈ることで、その人が何かを感じ、何か答えを見つけて、価値観が変わること。
それこそが、最も大きなご利益だと言えるのではないか。
「完璧な母親ではなく、ほぼ良い母親(Good enought Mother)が、子供の成長にとって最も適切なんじゃないか」
イギリスの精神科医・小児科医ウィニコット
<子どもに対するイライラや怒りをどう鎮めるか!?>
・隣の部屋へ行く ・トイレにこもる ・クッションなどを壁に投げる ・何かに書き付ける
・誰かに電話して愚痴を聞いてもらう ・子供の赤ちゃんの頃の写真を見る
・お父さんに当たる ・「ま、いいか」と声に出して言う
「母親の失敗、つまり幼児の希望に100%応えられないという体験が、幼児の成長と独立の第一歩となる。その時、母親に必要なのは、体験を乗り越えた幼児に対する共感である」
完璧でなくていい。
ほぼよい母親でいい。
「誰でもほぼよい母親になれる。ただし、新米の母親を支える人がいるならば」
子育ては一人ではできない。
支えてくれる人、助けてくれる人、伴走してくれる人、共感してくれる人、話を聞いてくれる人・・・。
色々な人の色々なサポートがあって、初めて、子育ては楽しくできる。
例えば、100キロの荷物も、二人で手分けして持てば、50キロになる。
4人で持てば、25キロ。
10人で分ければ、10キロ。
支えてくれる人は、多いほどいい。
子育てって、いろんな人のいろんな想いが集まれば、それだけでずいぶん軽くなるものなのかもしれない。
直接手を借りなくても、例えば声をかけてくれるだけでも、見つめてくれるだけでも、あるいは遠くから思ってくれるだけでも、お母さんは気持ちが楽になる・・・。
子供だって、きっとそんな幸せを心のどこかで感じている・・・。
なんだかそんな気がする。
人生は、問いかけの連続。
特に子育てにおいては、一瞬一瞬に様々な判断を迫られる。
待ったなしで、その問題に取り組まなければならない。
でも、結果の点数よりも何よりも、そこでどれだけベストを尽くしたか。
悔いなく挑戦することができたか!?
最後に、それをこそ、自分に問いかけたいと思う。
「I’m not OK. You’re not OK. But we’re OK.」
エリザベス・キューブラ・ロス
「そのままでいい、そこからスタートすればいい。
あなたは、あなたのままでOKなのだから」