その選手・A君は、半年間、練習では他の選手を圧倒するぐらいの力で走れるのに、
プレッシャーのかかる大会になると実力を発揮できない、というスランプに苦しんでいました。
本戦出場をかけた予選会でも失速。
監督から、「終わってから言い訳をする癖を直さないと変わらない」と言われ、
メンタルトレーニングを受けに来てくれました。
監督からは、「メンタル弱いよ(笑)」と聞かされていたので、
どれほどの選手が来るのかとドキドキしていたのですが(笑)
いざ、対面してみると、普通の学生でした。
いろいろと聞いていくうちに、
「結果の出さねばならないレース直前になると過緊張状態に陥ってしまう」とのこと。
どんなイメージを大事にすれば、その過緊張状態から解き放たれるか、を聴いていきました。
1、友達と談笑している場面
2、一人でくつろいでいる場面
3、ドライブをしている場面
4、球技をしている場面
5、大好きな音楽を聴いている場面
などなど、いろんな「リラックス」を味わってもらい、どのイメージを大事に臨めば、
実際のレースで、よりよい成果を出せそうかを確認していきました。
そのイメージを大事過ごしてもらうこと。
そして、肯定的な言葉を大切に、「自分はできる! 大丈夫!」と自らに言い聞かせること。
さらに、緊張した時には、その緊張状態をしっかりと味わう時間、受け入れる時間を持つこと。
それから、日々、「自分ががんばったこと」「感謝できること」を書き出す習慣を持つこと。
毎朝、目標を書き出し、そのために1日を過ごすという意識を持つこと。
この辺りを約束して、セッション終了となりました。
1週間後の大会。
不安もある中で臨んだレースですが、見事、自己ベストを更新。
2ヶ月後のインカレでは、日本人2番、全体で5位に入る成績を上げてくれました。
このことからわかること。
1、言葉
2、イメージ
3、意識の向き(日々、何に意識を向けるか)
この3つを整えることで、心は強くなるし、本番で実力を発揮できるようになるということ。
本当に、言葉も、イメージも、意識も、パワフルですね!
言葉を整え、いいイメージで心を落ち着かせ、よかったことや感謝に意識を向けて、素敵な日々を過ごしましょう!