先日紹介した『無意識の整え方』。

この対談に、僕も学んだ、コーアクティブ・コーチングのトレーナーでもある、
山田博さんが登場します。


その博さんと、著書の前野隆司さんとの対談で、博さんが、こんなことを言われています。


「森に入って感覚を開く。この時に「ゆっくり」というのも大事だなと思うんです。」

「無意識の感覚を開くコツは『ゆっくり』です。スピードを落とすこと。
 普段やってることのスピードを半分にしてみるんです。」

「歩く、話す、呼吸、食事、なんでも構いません。
 いろんなことをやろうとするより、ひとつのことをずっと続けて欲しいなと思います。
 例えば、歩くスピードを半分にする。
 1日中は難しいでしょうから、毎朝バス停まで歩いているなら、
 それを半分の速度にするだけで構いません。
 ただし、1ヶ月は続けてみてください。
 そうすれば、かなり開きます。直感も鋭くなるはずです。
 自分でもやってみましたが、驚くくらい違います。
 コーチングでクライアントさんにお勧めすることもあります。
 実践してもらうと大抵の場合、大きな変化がありますね。
 感じ方、モノの考え方が変わったとおっしゃいます。」

「日常生活で一番やりやすいのは呼吸かもしれませんね。
 思いついた時に10回、ゆっくりした呼吸をする習慣をつける。
 これなら簡単でしょう。
 それだけでも効果はあります。
 なんでもいいんです。歯磨きでも構いません。
 本当に何でも構わないのですが、できれば、自分がゆっくり行動していることを自覚して、
 感覚を研ぎ澄まして欲しいんです。
 普段は意識にのぼってこないものが、感知できるはずです。
 歯磨きでも、本当にゆっくりやれば、毛先が歯茎に当たる感じがわかる。
 『お、今、奥から3番目の歯の裏に当たっているな』と気づく。
 いつもは意識のシャッターが閉じていて、感知できない感覚に意識を向けて欲しいんです。
 それに意識を向け続けることで、感覚が開くんです。」



というわけで、早速、昨日、いつもの半分以下のスピードに落として、歩いてみました。

劇的な変化がありました。

何かが違う。



いつもはスタスタと歩いてばかりなのですが、半分以下のペースに落とすことで、
景色が移り変わらない。
目に入ってきて、しばらくとどまる感覚。
肌から感じる空気の感覚。
今にとどまっている感覚。



歩く瞑想ってこんなに簡単に、日常的にできるものなんだ!」
とびっくりしました!


(かつては、ランニング中に、足の裏の接地と地面を蹴る感覚に意識を向けることで、
「走る瞑想」状態に入ることもよくありましたが、
 しばらく忘れていた感覚が呼び覚まされた感じです。)



ただただ、「ゆっくり」を意識する。

本当に、パワフルです。

興味を持たれた方は、ぜひ、やってみてください。




「ゆっくり」を意識する時間を持って、
今日も素敵な1日をお過ごしください。