優れた経営者は、「科学系スキル」と「アート系スキル」の2種類のスキルを持っている。

「科学系スキル」は、マネジメント知識と、論理的思考(ロジカル・シンキング)。
マネジメント知識は、戦略、マーケティング、会計など経営に関する基礎知識。
論理的思考は、自分が知識を持たない事象に遭遇した時、論理的に考え、意思決定する能力。

「アート系スキル」とは、リーダーシップ・スキルのこと。
経営者には、「アート系スキル」の方が重要。
なぜなら、「科学系スキル」は経営スタッフにかなりの部分を任せられるから。

「アート系スキル」とは、具体的に次の5つ。
①強烈な意志・・・何が何でも結果を出すという強烈な意志。この源泉は、「高志」と「責任感」
「高志」とは、「この製品・サービスは、絶対に世の中に必要だ。社会のために何が何でも実現したい」という高い志。

②勇気・・・辛い意志決定に必要なスキル。「どちらかを捨てる勇気」「失敗から学習する勇気」

③インサイト(ひらめき)・・「洞察力」「発想」 わけがわからなくなったら一歩引いて本質をみる。

「売り上げが下がるのは、競合のせいではなく、お客様から見て、その店の価値を比較できる物差しができた結果にすぎない。本質は、本当にお客様が求める価値を提供しているかどうかであって、競合ではありません。」(セブンイレブン・ジャパン 鈴木敏文会長)

実は、本当に欲しいものに関しては、顧客は高くても買っているのではないだろうか?

④しつこさ・・・「考えるしつこさ」と「実行するしつこさ」


「品揃え、鮮度管理、クリンリネス(清潔さ)、フレンドリーサービス・・・これが私どもの商売における基本原則です。ただひたすら、この基本原則を徹底して実行する。(中略)地味なことを地道に、これでもかと徹底して積み重ねていくことでしか、他店との差別化を図ることはできません。」(鈴木敏文会長)

⑤ソフトな統率力・・「夢を掲げる能力」「夢を『共有』する能力」「経営者の人間的魅力」
・社員が「この夢を実現しようとしている我が社ななんて素晴らしいんだろう」と思え、その結果、社員自身も夢の実現に向けて夢中になって働いていけるようなもの。
・社員・取引先・顧客に共有
・夢を共有する上で大切なのが「回数」

セブンーイレブン・ジャパンでは、毎週、全国のFC(フィールド・カウンセラー=店舗経営指導員)を東京の本社に集め「FC会議」を開いている。会議には、鈴木会長も原則毎回参加。
現在までに、1400回以上開催。回数を重ねないと夢は共有できない。

「経営はひとりではできない。2人3脚の仕事だから、やはりネアカで人間好きというのは、経営者の一つの条件」(ユニチャーム高橋慶一郎会長)

「自分のことはさておき、仲間のためにと考えるような美しい心根を持っていないと」(京セラ 稲盛和夫名誉会長)

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経営はアート。

そして、経営には、直感が必須。



頭(左脳)だけでなく、感覚(右脳)も磨いていく心がけを日々意識していくことが、
自分の人生の経営者としての感覚も研ぎ澄ますことに繋がるんだよなぁ。


今日も、感じて、楽しみましょう!