・私たちは、一瞬一瞬、今の現実を生き感じている。にも関わらず、「感じている」ことに注意を払わず「考えること」に没頭しがち。
 共感するにはまず「感じている」ことに注意を向けることが必要。

・誰かと共感的なコミュニケーションをしようと決めたなら、その人の思いを受け止めるように話を聴く。
 表情や声などにも注意しつつ、ただ感じる。それにより共感は深まる。

・相手が話している間は、自分の意見は脇に置き、相手の思いをありのままに受け止める。
 そうしているうちに、相手の立場に立って理解し、相手に共感できるようになる。

・相手が伝えてきたものを反射して返す応答の型を「反射」と呼ぶ。
 反射を用いて傾聴されると、話し手は自分の話を振り返りながら、さらに発展させて話すことができる。
・話を聴く時は、内容だけでなく、相手の声のトーンも聴くようにする。

・現代人は共感を恐れている。なぜなら、共感することは、ともすると、「生きづらさ」をもたらすことが多いから。
 たとえば、正社員が、派遣社員に共感すると、何か活動したくなる。結果、生きづらくなりかねない。
 しかし、それは過大な恐怖。実際に共感して他者と関わっていくと、喜びや生きがい、充実感がもたらされる。

・共感の極意は、「考えるな、感じろ」

・相手の思いを受け取るように聴くことで共感できる

・自分の意見は脇に置く

・相手が伝えてきたものを「反射」して返すと、話し手から、「今気がついたんだけれど・・・」といった言葉が出てくるようになる。

・声のトーンを聴く。
 たとえば、仕事に自信をなくした人の話を聴いているとする。その人の声は、初めは元気のない沈んだ声であることが多いが、語っていくうちに、いつの間にか、その人なりの仕事への情熱が伝わって来るような力の入った声に変化する瞬間があるのに気づくかもしれない。

 こうしたポイントで、「あなたはその仕事がとても好きなんですね。今、生き生きとした感じで話していましたよ」と返すことはとても有効。

 話し手は、そう言われて、自分の中の仕事への情熱がまだ死に絶えていなかったことに気づき驚くかもしれない。そして、そのことが話し手に希望をもたらす。