コミュニケーションで大事なのは、「話す」ことより「問いかける」こと!

話し合いが良からぬ方向へ逸れる事態を招かないために、自分に言い聞かせる3つのこと
①自分から一方的に話すのを控える。
②「謙虚に問いかける」という姿勢を学び、相手にもっと質問するように心がける。
③傾聴し、相手を認める努力をする。

私たちは、自分がしゃべることに一生懸命になる「自分が話す文化」の中にいる。
質問せずに一方的に話すことは、社会学的に見ると上から見下ろす形になり、相手を不愉快にさせる。
「謙虚に問いかける」ことで、良い関係を築ける。

謙虚に問いかけることを困難にする最大の要因は「文化」である。
・アメリカでは、人々が個人主義を主張し、競い合い、課題の遂行に重きを置く文化が育まれた結果、謙虚であることは低い価値観として位置づけられてしまった。
・一般に、ものを知っていることが高く評価される。よって、自分が知っていることを人に話そうとする。

「謙虚に問いかける」を実践することで、チームは人間関係を築ける。それを土台にすれば、メンバーが一緒に学んでいくことが可能になる。共に学ぶことで、お互いの信頼が高まると、もっと心を開いて話し合えるようになる。そうすれば、様々な問題が発生しても、きちんと対処できる。

謙虚に問いかけるという態度を育てるには、どうしたらいいのだろうか?
一番重要なのは、「内省することを学ぶこと」。
そのために、自分自身に対して、「謙虚に問いかける」こと。
・自分自身に対して、「今ここで何が起きているのか?」「最も適切な対応は何だろうか?」「私は一体頭の中で何を考えていて、心の中でどんな風に感じているのだろう?」「本当はどうしたいと思っているのだろう?」などと問い掛け、内省する。

チームのメンバーとも、打ち解けた空間を持つように工夫する。
・チームのメンバーと、職場から離れた、気持ちを楽にできる場に行き、食事やスポーツなどをする。そうした活動を通じ、人間関係を形成する。
・全員でランチや夕食を共にする機会をつくり、それぞれの経験を語ってもらう。一人ひとりの説明を聞いているうちに、どこに共通点があるかがわかり、コミュニケーションの風通しを良くするためには何をすればよいかがわかってくる。

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お互いに、聞く場を持つことの大切さを、「謙虚に問いかける」という視点から、見つめなおさせてくれた本です。
日本も、「話すことに重きが置かれる文化」が育っているように感じますが、謙虚に問い掛け、周りの人の魅力を引き出し続ける存在であれたらと思っています。


問いかける技術