介護事業所の経営者の皆様、こんにちは。
介護労務コンサルタント(社会保険労務士・介護福祉士)の松岡勇人です。
『やりがい』や『誇り』は会社が与えるもの・・・?
御社の介護職員に質問してみてください。
「あなたは自分の仕事に『やりがい』や『誇り』を持てますか?」と。
御社の介護職員のうち、どれくらいの方が「介護という仕事は『やりがい』や『誇り』を持てる、しっかりした職業です」と胸を張って言えるのだろうか?
「職業に貴賤は無い」とは言いますが、世の中は他人の職業を見下さないと気が済まない方も多いように思います。
例えば、介護。
「介護職は、失業して仕事がない人がする仕事」
「誰でもできる仕事」
「底辺の仕事」
「3K職場」
などと低く評価されている傾向があるのも事実です。
本来、『やりがい』や『誇り』を持って良いハズの介護職ですが、低く評価されてしまう原因はどこにあるのか?
このような低い評価の一因に国(政府)の政策も挙げられると思います。
失業率が高くなると、政策で、「失業率の解消のために、失業者を人手不足の介護へ」と安易な発想をしているからにほかなりません。
このような発想をする方は、「介護」を全く知らない方です!
介護という仕事は、肉体労働、感情労働、そして知的労働でもあり、誰でもできる簡単な仕事ではありません。
このことは介護事業所の経営者の皆様が一番理解しなければいけない点かもしれません。
ハローワーク等の求人案内には、介護事業所の求人が必ず掲載されています。
したがって、介護に全く関心のない方が入職してくることも多いことでしょう。
もし、このような方たちに、「介護」という仕事に対してよろこびを与えられたならば、
「介護」という仕事に対して『やりがい』や『誇り』を持てると考えています。
『やりがい』や『誇り』が持てれば、離職防止の一環にもなるでしょう。
『やりがい』や『誇り』は会社が与えるものではなく、仕事を通じ自分の内面から生まれてくるものです。
会社が与えられるのは、よろこびが生まれる職場の提供だけです。
(よろこびが生まれる職場については、またの機会に)
今号もご覧いただき、ありがとうございました。次号もよろしくお願いいたします。