【発達障害のリアル】傑作ドラマ『リエゾン こどものこころ診療所』 | 散らかる頭の中をスッキリ整理! ADHDコーチ 大阪 奈良

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先週金曜から始まった深夜ドラマ

『リエゾン こどものこころ診療所』

初回放映分を視聴しました。

 

https://www.tv-asahi.co.jp/liaison/

 

 

発達障害(神経発達症)の当事者や関係者から見て、驚くほどクオリティの高いドラマです!! 

医療監修は児童精神科医の三木崇弘先生。その方面では有名な方です。 
だから、これほどリアルに、正確に、様々なタイプの特性を描けているのだなと思いました。

 
子役たちの演技も非常に上手くて、まるで本物の当事者みたい。感心しました。 

これまで、ADHDが主人公のドラマは『透明なゆりかご』がトップでしたが、 
『リエゾン』は、あれをはるかに超える傑作間違いなしです。 
話題の『大奥』を上回る今期1番の作品かもしれません。

初回を見て「親支援という大テーマにまでは、まだ手が回っていない」とは感じましたが、本作は発達障害を理解するのに絶好の教材です。
教育関係者や人事担当者、管理職は必見。


私は知り合いの教員に見逃し配信を紹介ました。

初回は当分見られるようなので、どうか皆さんも、このドラマを拡散してください。

 https://tver.jp/episodes/epmp0lgs9x




私はADHD当事者です。

過集中型という、少し変わったタイプです。

外見は普通ですが、「頭の中が多動」。
マンガ『東京大学物語』の主人公みたいに、0.04秒で、
いろんなことが「ぶわーーーっ!」っと頭の中を駆け巡ります。

また、衝動性もすごく激しくて、「思ったと同時に発言」してしまうことが多いです。

必死で堪えても、結局は衝動に負けて「言ってしまう」ことも。


「たとえおかしいと思ったことでも、それを言って周りの空気を変にしたり、自分の立場が不利になったりしないように黙っておく」という、

定形発達(社会の9割以上)が得意な「空気を読む振る舞い」が、私にはできません。


IQが高くても(ちなみに私は130以上あります)処世術は下手。

「普通の人たち」と違って「保身」ができないんですもの。

 さらに、思考回路が違うせいか、発言の意図も相手に曲解されがちで、しんどいです。
特に、日本的なグループ内では自然と「浮いた存在」となり、嫌われ、孤立します。

アメリカのように「みんな違っていて当たり前」で「自分の意見をはっきり述べることが良しとされる社会」なら、私のような変わり者も、もう少し生きやすいかもしれません。

 

でも、人々の同質性が高く、したがって同調圧力も強く、「空気を読み合うこと」が美徳とされる「曖昧な」日本社会は、発達障害者(アウトサイダー)にとって極めて厳しい環境だと言えます。

もし、私が「青い目で金髪」だったら、変わっていても周囲に許されると思うんですけどね。笑
冗談はさておき。



私の子供たちも発達障害です。

1人はPDD-NOS(佐山先生と同じタイプ)。

もう1人はADHD(遠野ちゃんと同じタイプ)。

 

子育ては、本当に苦難の連続でした。 
『リエゾン』初回で思わずブチ切れるお母さんに、私はとても共感しました。

 

私が思考整理の仕事をしているのは、

こうしたお母さんたちの話を「とことん丁寧に聞いてあげたい」と思ったからです。

(スクールカウンセラーは、40分頃から話を切り上げようとソワソワし始めるので)

子供たちの同級生には、各クラスに必ず数人は「特性あり」の子がいました。(授業参観で見て、すぐ分かるレベル) でも、親も担任も、当時は発達障害のことをよく知らないようで、その子らは「放置」されていました。ああした可哀想な子たちが減ることを祈るばかりです。 


第1話で絵を描いていた男の子はASDの「2E」というタイプです。

いわゆる「ギフテッド」。

一口にASDと言っても、ああいう特殊な才能に恵まれる人は「ごく稀」です。
とかくドラマでは、「ASD=ギフテッド」という設定がありがち(『ATARU』とか)ですけど、現実は全く違います。
「トータルIQは人並みで、下位項目の凸凹が激しいために、ひたすら生きづらい」人の方が圧倒的に多い。これだけは強調して、皆さんに知っていただきたいです。

余談ですが、あの男子が「上手い絵を描けるまで」母親に絵を絶対見せなかったのは、ASDの「字義通り特性」のせいです。また、ASDは「記憶の上書き修正」が難しいのです。
そして、言われたこと=「一度決めた自分ルール」は、何があっても絶対に守り通す。


「絵を見せない男の子」は、これぞASD!と感じるエピソードでした。
あまりにも不器用な律儀さがいじらしくて、泣けましたね。



ところで、ドラマが生む誤解といえば。

一口にADHDといいますが、

アメリカの権威、エイメン博士のADHD分類によると 
「7タイプ」もあるんです。


ASD(自閉スペクトラム症)に至っては「百人百様」と言われます。


ドラマでは説明されませんでしたが、障害の合併例も多いです。 

(ADHDとASDとか。ASDとLDとか)


『リエゾン』に出てくる症例は「あくまでも一例」と思ってご視聴ください。



例えば、「片付けられないという項目が当てはまらない」ADHDさんもいます。 

「ADHDだから遅刻癖」とも限りません。 

私は「過集中で時間感覚を失う」困難を抱えていますが、滅多に遅刻しません。 
出かける時は事前によくスケジュールを練り、書き留め、掲示し、アラームをかけ、 
乗る電車の時間は余裕を持って3本くらい候補を決め、「一番早い電車に乗る」ことを目指して行動すれば、3本目の電車に乗れて、ちゃんと間に合います。笑 

でも、書く作業などでガッと集中ゾーンに入ってしまうと、「30分くらい作業した」つもりが「実際は6時間経っていた」とか、よくあります。その結果、体を壊します。爆 


不注意や多動の症状には「よく効く薬」がいくつかあります。 
でも、衝動性と過集中は、大人になってもコントロールがかなり難しい。

(「インチュニブが効くらしい」とは聞きますが…)


衝動性が激しいと「優先順位がめちゃめちゃになってしまう」し、頭がオーバーフローするせいで「つい、先延ばし」してしまいがちです。 
(私が投稿を滞らせがちなのは、こうした理由からです。汗) 


主人公の遠野ちゃんが「どでかいリュックを背負っている」のは、ADHDの典型例。 
忘れ物が心配などの理由で、つい、あれもこれも持ってしまうのです。 
(「荷物が小さい」ADHDさんもいるとは思いますが) 
その結果、「物が多すぎて肝心な物を見つけられない」状態に陥り、悪循環。泣 
 


どうか、バカにしないでください。 
生まれつき困難な症状を抱える私たちは「懸命にサバイバル」しているのですから。 



遠野ちゃんは「ものすごーく分かりやすい、多動・不注意・衝動性の3拍子が揃った教科書的症例」で、医学部の教授や周囲(医療のプロ集団)がADHDだと気づかないなんて絶対ありえない!と、私は感じました。 
コンサータを飲めば改善するだろうに、長年ああやって放置されていたのが信じられません。

医学部の授業で発達障害は履修しないのかな? 教育界ではだいぶ前からホットトピックなのに。 


実際、「発達障害当事者の医師」は割といらっしゃいます。 
昔から、医師、教員、研究者は「IQが高い発達障害者」の率が高い職業なのです。 

昔、たまたま飛び込んだ耳鼻科の老医師が、バリバリのアスペさんでした。 
私が「iPodを聴きすぎて聞こえづらい」と症状を説明したところ、彼は「iPod」が分からなくてパニックを起こしそうになりました。私は驚いて「ラジオ」と言い直し、医者を落ち着かせたことがあります。 

また、うちの子がお世話になった発達障害専門医はADHDだとカミングアウトしている方でした。医学部在籍中はだいぶ苦労したそうです。「同期のサポートのおかげで卒業できた」と仰っていました。 
だから、遠野ちゃんも「環境に恵まれて」医師免許を取るところまで行けたのだと思います。 



名作『窓ぎわのトットちゃん』で、小学校をクビになった徹子さんが、トモエ学園の校長先生に「君は、本当は『いい子』なんだよ」と言われて心が救われた、という感動的なエピソードが綴られていました。 

『リエゾン』初回でも、クライマックスで同様のエピソードが描かれました。 

 

 

 

 


「普通の(=社会で数が多い)人達」とは違う、

当事者の「ありのまま」を肯定する。 

発達障害理解の出発点は、ここにあります。 

 

 

思考整理アドバイザーの

野中ナオミでした。

 

 

 

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