またまたブログを1月ほども放置してしまった。かなり昔、作曲家の吉松隆さんに言われた「ブログは2週間空けちゃダメですよ」という言葉は重くのしかかる。

 

 なんてそれほどでもないが(笑)、6月の講座には舘野泉先生をお迎えした。当講座には、なんど4回目のご登場である。その他にも、舘野先生が名誉館長を務めておられた南相馬市文化会館やら、ベーゼンドルファー・ジャパン「美女と野獣シリーズ」やら、何度もご一緒させて戴いている。

 

 今回の講座は舘野先生のリクエストで「びっくり箱」。つまり事前にプログラムを決めず、当日の雰囲気や流れで、気に入った作品を演奏していくという展開。以前、シフ・アンドラーシュも同様のコンサートをしたが、彼の場合は主に断片を弾いて、しっかり全曲を弾くことは少なかった。

 

 対して舘野先生は、実に興味深いトークと、重厚かつ濃密な演奏で満席の受講者を圧倒してくださった。演奏曲目は順不同で、スクリャービン「2つの小品」より夜想曲、シサスク「エイヴェレの星たち」より、吉松隆「アイノラ抒情曲集」よりモーツァルティーノ、「タピオラゲ幻景」より水のパヴァーヌ、ノルドグレン「振袖火事」、光永浩一郎 「サムライ」より、そして同「海と沈黙」より。

 

 その後毎度恒例の打ち上げに行って楽しいひと時を過ごしたが、今年満87歳をお迎えになるというのに、毎晩白ワインを2杯とその後芋焼酎を楽しんでおられる健啖家でもある舘野さん。この日は用意した、私渾身の白ワインがお気に召したのか、焼酎にはいかず、白ワインを何倍も楽しんでおられた。

 

 またの再会が心から愉しみである。