ベーゼンドルファー・ジャパン主宰で開催している「美女と野獣のトーク・コンサート」の2023年度がスタートした。

 

 第1回の美女は、久元祐子さん。モーツァルトをはじめとする古典派音楽の求道者でもある。

 

 プログラムは、トークを挿みながら、J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番」よりプレリュード、ベートーヴェン「エリーゼのために」、同「ピアノ・ソナタ第8番《悲愴》」、モーツァルト「幻想曲 ニ短調K.397」、同「ロンド イ短調K.511」、同「ソナタ ハ長調K.545」、ショパン「ノクターンOp.9-2」、同「ワルツ《別れ》」、同「ワルツ《子犬》」、そしてアンコールとしてモーツァルト「トルコ行進曲」、リスト「愛の夢第3番」、ヨハン・シュトラウス「ワルツ《酒、女、歌》」。

 

 とにかくきわめて興味深い内容で、K.397はモーツァルトが未完で終えたため、一般にはミュラー補筆版で演奏されることは多いが、久元さんは本来短調であるべきと、自身で補筆した版を演奏。トークでも、ベートーヴェンにとってのエリーゼとはとか、近年自筆譜の一部が発見されたK.331の話題とか、実に濃密かつ有意義なトーク・コンサートとなった。

 

 ただ当日、会場である中野坂上のサロンに赴いたところ、なんとシャッターが閉まっており、マジであせった(笑)。

なんどもチラシを見て日付を確認したり、関係者に電話するものの連絡がつかず…。。。

 結局、開場する直前までシャッターを開けずに中でリハーサルをしていたのだが、ちょっとびっくり(笑)。

 

 次回は8月26日(土)14時。美女はウィーン在住のピアニスト諸戸詩乃さんである。