「真嶋雄大の面白クラシック」、6月の講座には、J.S.バッハ「ゴルトベルク変奏曲」のスペシャリストでもあるピアニスト、高橋望さんをお迎えした。

 

 むろん「ゴルトベルク変奏曲」についての講座である。「ゴルトベルク変奏曲」については私もひじょうに感心があり、拙著「グレン・グールドと32人のピアニストたち」にも書かせていただいた。その拙著を高橋さんが購入されてお読みくださっているとは驚いた。

 

 実は私、メールか電話でやり取りをしたことはあるものの、高橋さんにお目にかかるのは高座当日が初めてであり、こういったケースは稀なのであるが、私自身大変楽しみにしていた講座は「ゴルトベルク変奏曲」の成立動機から構造、構成まで、結構専門的な部分も織り込みながら高橋さんの見解を伺う、大変興味深い内容となった。

 

 そして「ゴルトベルク変奏曲」全曲演奏。すべてのリピートも忠実(1か所だけ忘れたようだが…笑)に施された演奏であり、受講された方は心より感銘を受けていた。