先日の新聞にも、「中村紘子さん復帰」という記事が大きく出ていた。昨年に腸閉塞の手術を受けられた時、ごく初期の大腸がんが見つかったが、あまりに小さいので様子を見ることになったという。けれども昨年末に大事をとって処置を行ったのだという。

 記者会見には都合が悪くていけなかったが、実は5月の連休明けに紘子先生のお宅にお伺いし、取材をさせていただいていた。6月18日発売の「音楽の友」7月号のためであるが、趣旨はショパン・コンクールについて。

 日本人で初めて第4位に入賞したのが1965年。それから何度も審査員を務められてショパンコンクールの実情をよく知るおひとりである。それだけに、普通の音楽家が言及しないショパンコンクールの現在と未来について極めて興味深いお話をお伺いした。ぜひ今月発売の「音楽の友」でお読みいただきたい。

 その折も、取材自体は1時間ほどで終わったのだが、それに関連したことやまったく別のことをなんと2時間半、ひとりで語り続け、もう元気元気(笑)。コンサートも数は少し減らすものの、相変わらず精力的に続けるとのこと、ひとまず安心である。写真は愛犬、ウリちゃんと…。