何かわからない言葉や知らない単語に会うと、「何だろう?後で調べよう」と思う。ところがその後が、何年も経ってしまい、いつまでもわからないという事態はままある。1960年代に、荒木一郎という俳優、シンガー・ソング・ライターがいた。俳優の方はよく知らなかったが、自作のデビュー曲「空に星があるように」にハマった(笑)。
それからというもの、「今夜は踊ろう」、「紅の渚」、「いとしのマックス」、「ひとりの時も」、「君に捧げん」、「Blue Letter」、「朝まで待とう」、そして「マックスへの手紙」など、リリースされたシングル盤を片っ端から買っていた。ところが1969年、婦女暴行容疑で逮捕。不起訴にはなったものの、芸能活動に終止符を打ったかに見えた。
しばらくして復活を遂げると、1975年には「君に捧げるほろ苦いブルース」を発表、健在ぶりをアピールした。その歌詞に、「気に入りの紫蘭の花、昨日の朝枯れたよ」とあり、「紫蘭の花とはどんな花なんだろう?」と思いつつ、そのまま35年以上が過ぎてしまった(笑)。
それが先日、庭の片隅に見知らぬ花があるのでカミさんに聞いたところ、それが件の「紫蘭」と判明した次第。これから知らないことは、すぐに調べようと思いつつ、きっとまた忘却の淵に沈んでいく言葉もあるんだろうな(笑)。