神谷郁代さん は、日本を代表するピアニストだ。その神谷さんから、とても凄い、そして嬉しい話を聞かせていただいた。ことの発端は、昨年秋の週刊新潮に掲載された「週刊新潮 掲示板」である。
その掲示板に、神谷さんはコメントを寄せた。曰く、「1980年にNHK【FM青少年コンサート】で放送した、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の録音を探しています。東京フィルハーモニーと公開録音したものです。私にとって初めての演奏だったのですが、大切な録音テープをなくしてしまいました。録音をお持ちの方がいらっしゃれば、是非お知らせください。~後略(原文のまま)」。
そうしたら、何とその録音が現れたのだという。持っていたのは広島の男性で、神谷さんの演奏はすべて持っているという豪傑らしい。これも凄いことだ。そしてつい2、3日前、その録音のCDRを神谷さんからいただいた。早速聴いてみると、大家の風格というか、広大なロシアの大地への郷愁と、ニューヨークの摩天楼の煌きが調和しているような、実に鮮烈でスケールの大きな演奏であった。指揮は山岡重信氏、確かに音楽史に刻まれるべき名演である。
その神谷郁代さんと一緒にやらせていただく朝日カルチャーの日程も決まった。6月25日(土)13:00から。乞う、ご期待!