ヴァイオリニストの吉田恭子 さんが、紀尾井ホールでの10回目のリサイタルに臨む。デビュー10周年でもあるが、特にそれは意識しておらず、単なる通過点と認識しているようだ。

 プログラムは、このリサイタル・シリーズには必ず冒頭に取り上げるモーツァルトの、「ヴァイオリン・ソナタ第24番ハ長調K.296」、そしてサン=サーンス「ヴァイオリン・ソナタ第1番」、後半がイザイ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番」、ショーソン「詩曲」、ラストはサラサーテ「モーツァルトの歌劇《魔笛》による幻想曲」。いかにも吉田さんらしい意欲溢れる構成だ。


 今回は弦楽専門誌「サラサーテ 」のインタヴューでお会いしたが、吉田さんはオーケストラとの共演などの他にも、白石光隆(ピアノ)さんと渡部玄一(チェロ)さんとのトリオで全国を回る小中学生を対象にした「ふれあいコンサート」、映像を伴った「いわさきちひろと吉田恭子の世界」、そして「オードリー・ヘップバーン」の思い出」など、斬新なアイディアと実践による独自の世界を築きつつある。詳しくは現在発売中の「サラサーテ」で…。


 リサイタルは11月9日(月)19:00から紀尾井ホール。

お問合わせはヤマハエーアンドアール 03-6894-0222。


真嶋雄大のイマどきクラシック-吉田恭子さん