人を活かす言葉もあれば人を挫く言葉もあります
コーチという仕事をしていると身にしみて感じます



 

二十歳前後の学生たちにこのような言葉をかけます
『何によって憶えられたいのか?』
医学部の学生たちは今まで学級ではトップの成績
学年でも1、2番の優等生で順風満帆の人生を送ってきています
何によって憶えられたいと聞かれても『医者』になるとしかイメージできていない学生が多いのです

一方で日本には医師といわれる方が30万人いるそうです
医師国家試験を受かった瞬間に
彼らは30万分の1の存在になるのです
もちろん、しっかりとしたビジョンを持った学生もいます
この問いかけによって『オンリーワン』の自分を
見つけてもらえればと思っております

この問い『何によって憶えられたいのか?』は
ピーター・F・ドラッカー著「非営利組織の経営」の
第5部にかかれている「問い」です
ピータードラッカー教授が13歳の時、宗教の先生であったフリーグラー牧師からかけられた言葉として紹介されています
『今、答えられなくてもいい、50歳になっても答えられなければ人生を無駄に過ごしたことになるよ!』と語られたそうです

同じ質問を
豆塾8回目『仕事の廃棄と見直し』の回で
塾生たちに問いかけます
『何によって人に憶えられたいのか?』
そこにいる方は30歳代から40歳代が多くおられますが
既に50歳を超えておられる方もいらっしゃいます

その質問から感じられることは
20歳前後の学生たちが感じることとは明らかに違います

よい『問い』とは
その人の心の中に残り
人生の中で繰り返し自分自身に問いかけ
人生の柱となるようなものなのかもしれません

コーチとして、上司として
どれだけ人の心に残る『問いかけ』をできるのか
大きな役割だと思っております

鉄鋼王であるアンドリューカーネギー
彼の墓碑には『己より賢明なる人物を身辺に集める術を修めし者ここに眠る』と書かれているそうです