旧聞御免
冷静に考えれば1部の13位と2部の6位だから、予想はできた筈。磐田が苦戦してきたのはJ1相手で、ヴェルディがやっと倒してきた相手は全部J2。
埋めようなきレベル差は残酷にある。基本的に並列な野球のセパじゃないからね。
というわけでJ1参入プレーオフ=磐田圧勝。
準備も采配も完璧だった名波。
個の技術ではそこそこ健闘していた緑も綜合的なクオリティで全く歯が立たなかった。シュート数13-2、一言で言えば強度と精度の差。強くて早くて正確でミスがない磐田に、今の緑のでは何回やっても勝機は訪れない差あり。ロティーナ監督は素晴らしいチームを作ったが、やはり選手のクオリティ総量で比較されたらどうにもならない。伝統的に育成は定評あり良い選手はどんどん輩出されるが、たちまち売れて出て行く。
中島翔哉、柴崎晃誠、三竿健斗、Wアンザイ、前田直輝等緑発のトップ選手は数多いが、彼らの移籍金がヴェルディ経営の重要な原資で、日本サッカー界への貢献度高く実績豊富な育成型チームである。
ヴェルディはJリーグ草創期に無双を誇った特別なクラブ。ナベツネに切られて金欠になり今やJ2常駐だが、下部組織の育成面におけるブランド力もまだ高く、トップに上がった若い所属選手達の士気は高くギラギラしている。
同じスタジアムを使う豪華選手揃いの金満FC東京と対照的で、闘将長谷川健太が率いるチームとは思えぬチームカラーである“ヌルさ”を今季も存分に発揮し安定の中位。瓦斯で沸かしても沸騰せず風呂にちょうどいい温度でシーズンを送る闘わない伝統。
伝統に満ち溢れて今は貧乏で凋落しつつも捲土重来を狙う野武士的古豪と、安定企業がオーナーで新高額選手を集め人気は高いが選手の実力に見合った成果をいつも何しても出せず勝負弱い新興クラブ、キャラは対照的だが今季互いにJ1J2で6位、東京ダービーはまたお預けだ。
ま、例え勢いで緑が上がってもJ1残留は無理だったと思う。それより来季F東の降格の方が現実味がある。今季の柏のように歯車が狂うと何が起こるか分からないのだ。なにせ昨季彼らは4位だったんだから。

ドウグラスに代わり途中で入ったFWレアンドロ(シーズン途中で神戸から移籍)は流石のJ1クオリティを見せたが、時機遅し。
5回やって1回勝てるかどうかのチーム力では昇格しても即刻降格は目に見えている。
今J1J2の実力差はかなりある感じで、来季は山雅も大分も降格筆頭候補だろう。
FC東京も後先考えずスタートダッシュしないと、来季こそ天のサッカー女神の鉄槌が振り下ろされるだろう。