歯列が乱れてるのは、一部例外を除いては医学的には別に病気じゃない。歯の最大の使命は消化の第1関門として食物を咀嚼することであり、それが不自由なく完遂されるのなら形態はどうあれ機能的には正常だ。
 発音や口唇閉鎖という面での問題点もあるが、歯列矯正のプライム・モチベートはとにかく何理屈をいおうが審美的要求であることは当然だ。
 そこを否定するなら、歯列がよくなってブスになるケースだってあるんだけど、それでも可とするってのか?
 人間見た目じゃない、中身だ、とよくいう。
 でも、それは現実的に外見が相手に与える印象力というものが相当大きいから、それを補完する意味で言われてきたフォローだと思う。
 社会的には『外見』で、本人がどう思おうと、中身まで規定されちゃうリスクは否定できないでしょう。
 外見と中身が全く乖離してるよりも、近い方が多いのではないかな。
 だから外見を軽視することは、人生の可能性を狭めてしまうことに繋がりかねないのでは、と思う。
 家に人を呼ぶ時にはキチンと片付けてもてなすように、人に晒す外見も常に自分のベストを見せられるようにできれば素敵な人生を呼び込めるのではないか。(ってブサイクなおめーが言うな?確かに。)
 で、矯正のことなんだが、審美を考えたら、やらないよりもやった方が100%いい。
 矯正で得られる審美とは、単に歯列だけではなく、鼻から下の顔の造形をベストな状況まで再構築すること。
 人間、鼻から下の顎のラインで実は醜美が決まってしまうくらい、影響は大きい。
 歯を抜く、カネはかかる、通院期間が長い、口の中に装置が入って鬱陶しい、歯ブラシしにくい・・・などなど矯正やることのシリアスなネガは多い。
 だが、同じような歯列傾向を持つ2人がいて、矯正治療INの人とOUTの人を事後で比較した場合、上記のネガは一撃でぶっ飛ぶくらい見た目に差が出てしまう。これはもうどうにもならない違いで、矯正を頑張りぬいた人のリターンは計り知れないくらい大きいのだ。
 その2人を比較した場合、人はどちらに魅力を感じる?選ぶと思う?
 これからの長い人生、どんだけ人との新しい出会いがあると思う?
 最初に魅力的だと思われた方が、どう考えても有利じゃないすか?
 それが答えです。
 外見を整えることは、中身を磨くと同等に、社会生活において重要なたしなみだということです。
 だから、それを分かっている層の人たちは、当たり前のように矯正するわけですよ。
 生きていく上で、治せば明らかよくなるものを放置したか、努力して改善したか、そこを社会は見逃さない残酷さが正直ある。
 理不尽といえばそうかもしれないが、私立学校での歯列矯正実施率は6割以上だというからね。
 つまり欧米のように、日本でも歯列不正は就職や出世のハンデ要因になってきてるということ。

 『別に普通に噛めるし、生きていくのに不自由感じてないから面倒な矯正なんて俺は絶対に拒否』
 こういう男子は多いと思う。 
 でも、グローバル化が止まらない就職戦線において、歯列不正は最初に却下要因になり得る。
 雇用者が学歴を問うのは、その学歴を得る為に要した時間、忍耐と努力を買ってのこと。高学歴は頑張れることの証明だjから。
 歯列もそう。問題点があるのに解決しないで放置してきたのはなぜ?そこでダメだしされてしまう可能性がある。
 矯正したかどうかなんてもちろん面接官には分からないんだけど、しなかったことは分かるからね。
 
 スターラインでハンデを持ちたいか、持ちたくないか。
 矯正というものをどう考えるかは人により種々あれど、これが自分の考えです。