今回はカラカラ帝の銀貨のお話。

 

あれっ?前にも紹介しなかったっけ?とお思いのお方!

まあそうですよね…そうなんですけど、まあアレですよ結局グレードに満足できなかった例のアレですよ…ゴニョゴニョ。

 

前回紹介したセウェルス帝の銀貨がCh AUで、次に紹介しようと思っている銀貨もCh AUの★評価なのですよ。間に挟まれたCh XFのカラカラさんがなんだか見劣りしてきて…。そして買う気は無いけどコインの販売サイトなんかを見ている訳ですよ。

で、買っちゃいましたCh AUのFine Style!

 

帝政ローマ カラカラ帝 198-217

デナリウス銀貨

Ch AU Strike5/5 Surface4/5 Fine Style

 

あらあら、しょうがないコレクターですね。まあ給付金の残りがありましたので。

 

しかし、状態はCh AUだけあって月桂冠の葉の縁の部分のディテールまで残っていて流石です。正直カラカラ帝は怖いお顔なのですが、だんだん魅力的に見えてきちゃいました。

 

カラカラ帝の概略は前回の紹介で書きましたし、コインの碑文に付いてでも解説してみましょう。

今回もデナリウスタイプで、表の碑文は同じ”ANTONINVS PIVS AVG GERM”です。

またまたPIVS(ピウス)の文字ですね。こちらは皇帝の公式名として、マルクス・アウレリウス帝と、アントニヌス・ピウス帝の名を継いだため、皇帝名はカエサル・マルクス・アウレリウス・セウェルス・アントニヌス・ピウス・アウグストゥスという事で碑文もそちらの名前で作られています。

 

GERMは(ゲルマニクス・マキシムス)。ゲルマニアの征服者の称号ですね。ゲルマニアへの攻勢と、防衛線であるゲルマニア防壁の強化を行った功績の称号のようで、暴君といえども皇帝の責務の帝国の安全の確立はちゃんとやっているのです。

とはいったものの、父のセウェルス帝と同じように軍の優遇策を引き継いだため、更なる兵士の年給引き上げなどを行った影響でデナリウス銀貨の銀含有量も50%近くまで低下する事になりました。

おまけにアレクサンドロス大王に憧れて、マケドニア人で編成した部隊を作ったり、大王の墓を訪れて喜んでいる内は良いのですが、アレクサンドリアで虐殺をしてしまうのはやっぱり暴君。歴史家からはボロクソに言われてしまいます。

 

裏側はユピテル神。ローマの主神ですね。小さい立像ですが、拡大すると筋肉の盛り上がりや目鼻立ちもちゃんとわかります。

碑文は、”P M TR P XX COS IIII P P”。ちょっと私の乏しい知識では難しいのですが、P Mは(Pontifex Maximus:最高神祇官。ローマ国教を司る神官職ですね。) TR P XX COS IIIIは(Tribunicia Potestate:護民官職権を、XXで20回目。Consul:執政官を、IIIIで4回就任ですかね。たぶん。)という内容でいつ発行されたか分かりますね。P Pは(Pater Patriae:国家の父の称号)。

何とか分かる内はなるべく碑文の解説はしたいのですが、いつまで続くのやらですね。

 

そして、以前購入したカラカラさんの方はというと、最初はAWに出品するコインと一緒に出してしまおうかと思っていたのですが、せっかくなので兄にあげる事にしました。

兄は昆虫の趣味はないのですが(嫌いな訳ではない)、歴史や自然科学は好きなのでローマの銀貨も喜んでくれました。よかったよかった。(前にハドリアヌス帝あげましたし。)

 

はるばるローマからアメリカを経由して、西回りに日本にやって来たカラカラ帝も兄の家が終の棲家になるのかは分かりませんが、これでしばらくは大人しくできるでしょう。

まあコレクションは世代で受け継いでいく物なので、これからも国内を行ったり来たりするのかもしれませんが。

 

カラカラ帝といえば巨大なカラカラ浴場の遺跡ですね。

 

ではこんな所で。

 

久しぶりになりますが、そろそろコインの紹介をしたいと思います。

 

と、その前にちょっと気になった事などを。

もう来月はAWなのですね。すっかり忘れていましたが出品したコインがあったのを思い出したので、ついでにマンスリーを見てみたら古代コインが結構出品されてる!入札はしませんけど前から気になってるリディアの銀貨が出品されていたり、以前紹介したデメトリオスで書いたガレー船の舳先に立つニケデザインの銀貨が出品されていますね。

 

さて本題。ちょっと系統立てて帝政ローマの銀貨を紹介しようかと思いまして、まずは黄金の世紀とも呼ばれる5賢帝時代からかなと考えていたものの、我が家には現在3賢帝しかいないのでこれは中止。さらに後の時代のセウェルス朝から始める事にします。

 

帝政ローマ セプティミウス・セウェルス帝 193-211

デナリウス銀貨

Ch AU Strike5/5 Surface3/5

 

セプティミウス・セウェルス帝は、5賢帝最後のマルクス・アウレリウス帝の息子コンモドゥス帝の死によって始まった内戦を勝ち抜き、ライバル皇帝達を倒して皇帝となった人です。暴君として有名なカラカラ帝のお父さんでもあります。

 

軍事力で権力を得た人らしく、ライバル皇帝達を支持していた元老院や騎士階級を粛正するなど敵に容赦しない厳しい統治者として治世を始めたそうです。

しかし、まあコインの表の碑文はSEVERVS PIVS(慈悲深いセウェルス)なんて掘っちゃて。指摘したら首が飛びそうな雰囲気だったのでしょうけど。

 

後この方は初の属州アフリカ出身の皇帝としても有名ですね。今に残る肖像画を見ても褐色の肌と巻き毛でアフリカ系というか、かつてのカルタゴ人のようなフェニキア人系の血も入っているのですかね?

コインもそんなセウェルス帝のお顔を良く表現できていると思います。少し表面が荒い所もありますが私的には十分な状態です。

 

ローマの銀貨を購入しようと思うと、帝政初期や五賢帝のコインはCh AUグレードだと結構なお値段がする物もありますが、セウェルス朝以降のコインだと200~300ドルくらいの予算で考えれば十分満足できる物が手に入ると思います。有名な皇帝もいますし、古代コインの最初の一枚で購入した方も多いのではないでしょうか。

 

裏側はリースを持つ勝利の女神。

碑文はちょっと不鮮明ですが、”VICT PART MAX”(VICTORIA PARTHICA MAXIMA :パルティアで最大の勝利。といった所ですかね。)東方のパルティアへ侵攻した勝利を宣伝する内容のようです。

セウェルス帝はパルティアへの遠征のみならず、各属州の国境から攻勢に出ての領土拡張や、兵士の年給の引き上げで防衛線の強化を行い、最後はブリタニアへの遠征中に同地で亡くなりました。(度重なる外征や年給引き上げに伴う軍事費の増大でデナリウス銀貨の銀保有量は55%近くまで減少しているそうです。)

 

軍事力の強化で内戦後の帝国の立て直しを図り、自分の死後は兄弟で仲良く統治せよと遺言したのですが、その後の歴史は息子のカラカラ帝は弟を殺害し、帝国は3世紀の危機の時代へと向かう事になるのも後世から見る悲しい事実でありますね。

 

セプティミウス・セウェルスの凱旋門。パルティア戦の勝利を記念して作られました。

 

という事で、コインもセウェルス朝から3世紀の危機、軍人皇帝達の時代の物を紹介していきたいと思います。

 

ではこんな所で。

 

なんだかずいぶん前の記事から期間が空いた気がします。

実は先月の8月中頃に私の父が亡くなりまして、ちょっと何にも手が付けられない状態だったのですが、葬儀も終わりまして何とか気持ちの整理も付きましたので近況的なお話です。

 

生き物好きな私にとって父は昆虫の趣味での師であり、同好者として二人で長く楽しんできた仲でした。

毎年春から秋に掛けては採集旅行で近場から、遠くは北海道から沖縄まで行ったこともあったのですが、採集に関しては父も私もドヘタクソの部類のようで(笑)、有名採集地へもあまり行ったことは無く、ドライブや観光旅行で終わってしまう事も珍しくありませんでした。(それでもギフチョウを採ったり、マルバネクワガタを拾えた時は感激でした。)

 

しかし数年前に父が入院をして退院は出来たのですが足を悪くしてしまい、一緒に出掛ける事も出来ずに心苦しい思いをしていました。

なので最近は父が好きそうな昆虫を見つけたり即売会で標本を見かけると、つい喜んでくれるかなと採集したりお金も無いのに購入してしまい話のタネに父に見せて昆虫話をしていたのですが、それはそれで楽しい思い出でした。

 

親子で同じ趣味の知識を共有できるという幸福もなかなかない物だと思ったりもしていたので、なおさら父が亡くなった事がショックで今でもまだ本当の事だとは思えない気がしてしまいます。

 

あったあった。懐かしいです。(ちなみに標本箱のドイツ箱は中型を使っていました。かなり後で大型が基本サイズと知りましたけど、子供の私には中型が使い易かったですね。父も考えてくれていたのかな?)

 

久しぶりに父の手元にあった標本を見ると一緒に採集に行った時の光景を思い出して懐かしい気持ちになりました。大半が普通種ですが父との大切な標本なのでせめて私が生きてる間はちゃんと管理していこうと思います。(あとは昆虫関係の図鑑がありまして、全部貰うといよいよ我が家の床が抜けそうです…。)

 

タンスの中にも標本箱。カビにやられてしまった標本もありましたので、おいおい清掃と整理をしていきたいと思います。

 

なんだか湿っぽい話になってしまいましたが、これも私なりの父への気持ちの整理という事でご理解頂ければと思います。ただ返信を書くのは辛いので申し訳ないですがコメントは無しでお願いします。

 

まだまだ紹介したいコインや博物関係の話もありますので、落ち着きましたらまた時間を見つけて記事にしていきたいと思います。

 

ではこんな所で。