はい行ってきました古代オリエント博物館の特別展。
オリエント博物館には何回も足を運んでいますが実は特別展に行ったのは初めて。
古代オリエント博物館 2026年度 秋の特別展「古代オリエントから石見銀山へ -銀が動かす世界-」
シルバーな週間は終わってしまいましたがちょっと銀にまつわる話をしてみましょう。
キプリングか誰かの詩では金は奥様の物、銀はメイドの物、銅は自分の腕を磨いた職人の物だとか(そして鉄は全てを支配する。)
金からは一段落ちる扱いの銀ですが、その輝きと時を経てトーンが付いた銀はわが国でもいぶし銀と呼ばれるように独特の魅力を感じさせます。古代ギリシアやオリエントの世界では銀貨が貨幣経済の主軸として使われていましたので、私も古代コイン好きとして沢山の銀貨を収集しているので馴染みありますね。
石見銀山の銀鉱石
銀山の体験入口。入ってみます?
今回の展示ではオリエント世界の銀製品と共に、日本の石見銀山の世界遺産登録20周年記念としての特別展でもあるのですが、石見銀山に関する展示は撮影禁止でした。
私としても恥ずかしい事に自分の国の古銭関係の知識は全く無いのでオリエント関係の銀製品で幾つか良いなと思った物を紹介してみます。
牡羊小像
原エラム時代 前3000-2800年
エラム人というと古代メソポタミアの歴史の方から見ると攻めたり攻められたりの目の敵の蛮族みたいな人たちの印象なのですが、こうして見事な小像を見ると確かな技術を窺えますね。
英雄と有翼牡牛形容器
前アケメネス期ペルシア 前7-6世紀
ネフェルテム神護符
エジプト 第3中間期 前1069-715年頃
メソポタミアから離れてこちらはエジプトの護符としての銀製小像。
第3中間期というと去年に紹介したラムセス大王展のタニス王墓も同じ時代に属しまして、出土した副葬品の中に同様の様式の金製の護符が展示されておりました。
ネフェルテム神の方も後ろにある輪に同じような鎖を付けておそらく王家や高い地位の人達が身に着けていた物だったのかもしれませんね。
ここからはリュトンと呼ばれるペルシアやギリシアで使われたお酒などを飲んだり注いだりする容器を幾つか。
仔鹿形リュトン
黒海周辺地域 前4世紀
同種の物が複数見つかっているようで、おそらく以前に銀貨でも紹介したトラキアとかの黒海周辺のギリシア人向けに作られた物になるみたいです。
獅子装飾飾杯
前アケメネス期ペルシア 前7-6世紀
リュトンというと上から注いだお酒を先端部の穴から器に注いだり直接飲んだりもする物なのですが、こちらは先端の注ぎ口は無くてエレクトラム製のライオンの装飾が付けられた角杯型リュトンと呼ばれる物みたいです。
山猫形リュトン
西アジア 前1世紀頃
これはかなり素晴らしい作りで今回展示されていたリュトンの中では頭一つ抜きでた出来ですね。
ちなみに注ぎ口の穴は胸の辺りに開いてるみたいです。
羚羊形リュトン
イラン 6-7世紀頃
これは先端部の注ぎ口がはっきり分かりますね。
結局リュトンはどれも素晴らしくて沢山紹介してしまいました。今回の特別展はリュトンだけでも一見の価値があるかと。
牡鹿装飾鉢
西中央アジア 7-8世紀
中央に立体的に打ち出された鹿の装飾が見事。これは何かの図録で以前に見ていたので実物が見れてちょっと感激でした。
鳥メダイヨン瓶
イラン 6-7世紀
有翼獣文様皿
チベット 8-9世紀
中央部の図柄はギリシア神話のケンタウロスがモチーフだそうですが、チベットというか東洋的な独特の見た目ですね。
そういえば紹介した銀器に施されている金の部分ってどうやって着けているのでしょうかね?金無垢や象眼でない場合は水銀とかを使ての塗金なのでしょうかね?
さて、どれも素晴らしい銀器の数々であれもこれもと乗せていたらちょっと写真が多くなり過ぎたのでここで一旦一区切りにして、次は銀貨の展示の話をしたいかと思います。















