さて、今回はちょっと骨董的な話でも。

何となく入手して持っている懐中時計を紹介してみましょう。

 

イギリスの王室御用達でもあったJW.ベンソンというメーカーの物です。

 

特に時計に詳しいわけでは無いのですが、YouTubeとかでアンティーク時計のオーバーホール動画とかを見ていたら何だか自分の収集しているヴィクトリア朝時代の物が欲しくなっちゃいまして、eBayでコインを探しているついでに一つ入手してみたのでした。

 

一応ガラスの欠けや陶器の文字盤が割れていない物くらいの基準で選んでみたのですが、これが状態が良いのか悪いのかは知識が無くて今一分かりません。

 

外見と比べると内部のムーヴメントはだいぶ腐食的な汚れがありますが、ちゃんと稼働品なので鍵巻きで巻き上げると今でもカチカチ時を刻んでくれます。懐中時計所か腕時計すら使わない私なので、何とも不思議な気持ちでヴィクトリア朝当時に使っていたであろうこの機械を見ながら当時に思いを馳せてみます。

 

時計としては1日巻きなので、毎朝起きた時にでも巻き上げて自宅や職場とかの置時計を見ながら時刻合わせを行うといった感じですかね。工業化社会の幕開けの19世紀であり個人で携帯できる精密機械の大量生産が可能となった象徴のような懐中時計ですが、時間に追われる現代生活の幕開けでもありますね。

でも、使い方的には現代と比べて1日巻きで十分な、まだのんびりした時代でもあったのかもしれませんね。

 

ちなみにこちらの時計は1892年製となりますのでギリギリヴィクトリア女王の時代ですね。

イギリスの銀製品には年代や製造場所が判別できるホールマークという刻印が打たれておりまして、この時計は銀無垢時計ですので、裏蓋を空けると刻印が確認できます。

 

左向きのライオンの刻印がスターリングシルバーの意味で、ライオンの頭部がロンドンの製造、盾の中のR、の三つの刻印で1892年製造となるようです。

詳しくは刻印表を見てみないとですが、刻印は毎年変更されるそうで組み合わせで製造場所や年代を調べられます。

 

そういえばコインの磨きはご法度ですが、銀時計とかは磨いちゃってもOKなのですかね?オーバーホール動画とか見てても定番の塩とアルミホイル漬けをケースにしたり結構ガシガシ磨いていてコインコレクターの私からすると意外な気持ちでした。

 

まあ、大量生産品でこちらも数万円で入手できますので、磨きながら普段使いしちゃおうくらいの気持ちの方が時計本来の使い方でいいのかもしれませんね。

私もいつか何かの間違えで懐中時計の似合う紳士になったら懐に忍ばせて出かけてみようと思います(使わないにしても日差が10分くらい出てしまうのでいずれ整備に出したいです。)

 

コインの年代的にはヴィクトリア朝の最後の方ですのでジュビリーやベールドヘッドになりますが、やはり女王と言えばゴシックでしょう。一緒に一枚。

 

ではこんな所で。