すみません、次回はコインの話と言っていましたがメダルの話です。

ヴィクトリア女王のモハールを紹介しましたし、残っていた女王のメダルの方も紹介しようかと思います。

 

1838年 イギリス ヴィクトリア女王

戴冠記念銀メダル

NGC MS61

 

コインで若い女王の肖像というとヤングヴィクトリアの物が有名ですが、メダルの方はヘアバンドのせいかちょっと雰囲気が変わっていますね。

 

1837年の即位から、在位63年に渡る女王の統治したヴィクトリア朝時代の最初を飾る戴冠記念ですので、ヴィクトリアコインとメダル好きの私としてはぜひ入手しておきたかったのでした。

 

作り自体も厚型スラブに入っているだけあって、メダル立体感と重量感と共に竜退治の図柄で有名なピストルッチ作の女王の美しい彫刻がプルーフな表面から浮き出るようで見事です。

女王の頭部辺りの縁はブルーのトーンが出ていて、これがもう少し薄くぐるっと縁の周り全て囲んで出ていればより素晴らしかったのですが、一部だけとは上手く行かないものです。

 

あと、このメダル金銀銅と三種類かと思っていたらプラチナタイプもあって四種類なのですね。銀は銀錆のトーンが付きますが、プラチナって時代を経るとどんな感じになるのでしょうか?

 

裏面はイングランド、スコットランド、アイルランドの三女神から王冠を渡される女王の図柄。

女王のコインには何かとお馴染みの獅子も後ろに控えています。

 

臨場感溢れる精密な彫刻はメダルならでは。この三女神の図柄は他の戴冠メダルの図柄にも使われていたはずですので、歴代君主の戴冠記念メダルコレクションといった感じで集めてる人もいるかもしれませんね。

 

最後に女王の肖像画を一つ。

戴冠時の絵と悩んだのですが、フランツ ・ ヴィンターハルターの1859年の肖像画。

 

ヴィクトリア女王関係は他にはルピー銀貨がまだあるのですが、ひとまずこれで一区切りにしたいと思います。(後程、ヴィクトリア朝時代の古物の話をもしようかと考えていますが。)

 

ではこんな所で。