さてAWも古代のロットが終了しましたが皆様はどうでしたかね?
本番は本日の方も多いでしょうが、私はお金ありませんのすかんぴんですので特に入札は無しですね。
まあ出品していたコインも結構良い値で落札して頂きましたので何か買おうかな…。なんてことも無いくらい実はお金使っちゃいました!ので今回というか今年の前半は終了!入手品はおいおい紹介していくという事で。
と、コインの紹介に入る前にもうちょっと雑談。
古代コイン収集のブログをしている、ぎりしあこいんさんの体調がよろしくないようでちょっと心配です。
収集も辞めようかなとの事で私が心配してもどうこうなる問題でもないのですが、数少ない同じ趣味ブログなのでショックです。(アメブロでは食事記事中心のようでしたが、我々フォロワーでコインブログに捻じ曲げたような気も…。いや、たぶん気のせいでしょう。)
楽しんでこその趣味ですので元気になられた時にまた気が向いてくれればと思っているのですが…。
さて、コインの話。
プロブス帝のアントニニアヌス銀貨です。
帝政ローマ プロブス帝 276-282
アントニニアヌス銀貨
MS Strike5/5 Surface4/5 silvering
分裂した帝国の再統一を果たしたアウレリアヌス帝の死後も短期間の皇帝の入れ替わりは続くのですが、比較的長く6年間の帝位に就いたのがプロブス帝となります。
彼も軍人皇帝の一人として若い頃から騎兵の指揮や軍団長として頭角を現し、アウレリアヌス帝の死亡時にはエジプトを含めた東方全域の防衛を任されるまでになっていました。
皇帝となった後もアウレリアヌス帝の積極的な攻勢を引き継ぎ、ライン河、ドナウ河の防衛線外への攻撃を行い、戦争によって荒廃していた農地の復興事業も進めましたが、相も変わらずといった感じで最後は自軍の兵士の内紛で殺されてしまいました。
こちらのコインは今まで紹介した皇帝達の肖像とは変わって槍を持った軍装姿の皇帝のデザインとなります。他の皇帝達の軍装姿の物もあるのですが、比較的長く帝位に就いていたプロブス帝の物が目に付く機会が多い印象です。軍人皇帝らしくてなかなかかっこ良いデザインですな。
しかし、ラベルに記載されている通り”silvering”という事で銀メッキ貨となります。
メッキなのでなるべくスレが無い物を選びたい所ですが紹介のコインでもまあマシな状態なのです。古代からの時間を考えればこのくらいので納得しましょう。
あとは、タイトルでアントニニアヌス貨という事にしていますが、NGCの分類では”Aurelianianus”(アウレリニアヌスとでもいった所ですかね。)となっており、こちらは以前ちょっと触れましたがアウレリアヌス帝が5%以下に低下していた銀貨の含有量を強権によって5%に戻した後の物に当たります。戻したといっても5%ですので銅貨の見た目を誤魔化すための銀メッキですね。図柄の作り自体は悪くは無いのですが材質は悲しくなります。
帝国の再統一は出来ましたがヒスパニアの鉱山の枯渇や、防衛の困難から放棄した属州ダキアの鉱山を失ったこともあり、コインの原料の金銀自体が無いのですから幾ら強権を行使しても含有量は戻しようもない状態なのです。
(あと補足ですが、昔書いた記事でアウレリアヌス帝のデザインを後の皇帝も使ったみたいに書いてしまいましたが、Aurelianianus貨を勘違いしていました。確かに後の皇帝で五賢帝の肖像で発行したコインとかもありますが、基本は発行した皇帝の肖像ですのであしからず…。ああ、恥ずかしい。)
裏面は捕虜を踏み付ける騎乗の皇帝。
プロブス帝も皇帝になる前に実力を見込んで騎兵の指揮を任されているように、この時代にはローマ軍の主力は騎兵に移っているそうです。
共和政や帝政中期まではローマ軍団の背骨といわれたように歩兵主体の軍団兵が主力でしたが、騎馬によって神出鬼没の蛮族を迎え撃つためには機動力が重要となり、カラカラ帝の頃から戦力の主軸が騎兵へと徐々に変わり、歩兵としての軍団兵は重要性が低下していくことになりました。
さらに、財政面の悪化からアウグストゥス帝が定めた満期除隊の退職金制度や、ハドリアヌス帝の整備した入隊基準も守られなくなり、兵士の待遇は装備面を見てもですが悪くなっていく一方なのも危機の時代の特色ですね。
アウレリアヌス帝再統一後のローマ。
もういい加減にしてといった感じの危機の時代ですが、次回はようやく混迷からの脱出という事で書いていきたいと思います。
という事でまた次回に。



