AWですが、私は少し参加してみたらあえなく敗退となったので腹いせに更新です。
もう10月なのですけど気付いたら今年に入ってから近代コインを1枚も紹介しておりませんでした!という事で金貨を1枚。
フランス ナポレオン3世 1869-A
100フラン金貨
PCGS MS62
ついに金価格は2万円台を突破してしまいまして、私がコイン収集を始めた10年前くらいから考えても物凄い高騰ぶり。古代コインなんて集めてなくて使った予算分を地金に変えていたら…うごごご。
いや、たぶんコイン集めてなかったら他の収集に予算回していたでしょうし、今とあんまり変わらなそうですね。
いや!でも!そういえば私も大型金貨持っていましたよ!という事でどうぞ怪帝出番ですよ!
うん?怪帝?いやほら本にも書いてありますし。
ナポレオン3世はルイ・ナポレオンと呼ばれ、有名なナポレオン1世(ナポレオン・ボナパルト)からは甥にあたる方ですね。
ナポレオンの金貨と言えば3世の方を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。私も近代コインに手を出した最初の頃にやはり大型金貨といえばこれだろうと入手してみました。
ちなみにこちらはパリミント。ミントマークも色々あるみたいで、入手当時は覚えていたのですが今や記憶が…。
確か入手は6、7年くらい前だった気がするのですが、100フラン金貨は21.6金の32gなので地金価格だけでも入手時の倍近くになっておりまして。金の高騰は恐ろしい…世界大戦でも起こるの?
ともあれ、こちらは一番発行数が多いタイプなので地金以外の価値はそれほどという事もあり紹介していなかったのでした。
さて、ナポレオン3世はナポレオン1世の失脚により崩壊した帝政フランスから後、外国へ亡命したナポレオン一族の中でナポレオン1世の弟の子として生まれたのですが、どうもこの生まれが怪しいと言われるそうで、奥さんと別居状態だったために他の男性との子では?とこの疑惑は生涯付いて回ったそうです。 (実際は諸説あるようで、一時的に奥さんとの仲が戻っていた時の誕生で問題ないとも言われるみたいです。)
性格としてはかなり意思の強い方だったらしく、皇帝としての帝政復古を強く望み、2度の決起の失敗による投獄にもめげず脱獄に成功し、ついに王政崩壊の混乱に乗じて大統領に当選します。
しかし、フランス共和政では大統領としての権力は制限されており、ここからさらにクーデターと国民投票によって皇帝となり第二帝政時代の幕が開けます。
皇帝になってからのナポレオン3世はその強権によって経済政策や鉄道の建設、パリ改造計画といった都市整備も推し進め、現在のパリの街並みで思い浮かぶ凱旋門からの放射状の道路や高さを揃えた街並み、オペラ座といったお洒落な都市景観はこの時に作られたそうです。
ガルニエ宮と呼ばれるパリのオペラ座。
さらに第1回パリ万博の開催や国外の植民地の獲得と内政面ではなかなかの手腕を発揮したようですが戦争面ではあまり優秀とは言えず、プロイセンの挑発に乗って開戦した普仏戦争ではビスマルクの敵ではなかったようでフランスは敗北してナポレオン3世も捕虜となってしまい、その後パリで新政権が誕生したことにより第二帝政は崩壊。釈放されたナポレオン3世はイギリスへと亡命してその地で亡くなります。
嫌いな人は本当に嫌いらしくマルクス等にはボロクソに言われているナポレオン3世ですが、コインの肖像もなかなか立派ですし、お洒落なパリを作った皇帝として私は結構好きな方ですので、地金金貨などと言わずに皆さんもナポレオン3世いいですよと言う記事でした。
ではこんな所で。























