先日はAWでしたが先に買ってしまったコインもあったりして参加しなかったので、渋谷の昆虫標本の即売会へ行っていました。小原流会館のむし広場へ。

 

仕事の関係で3月の浜松町のフェアへは行けなくなってしまいまして…お会いできればと思っていた方には申し訳ありませんが、このままだと9月の大手町までになりそうでしたので代わりにこちらに寄ってみました。最近は小規模即売会も増えてこういう時には助かりますね。

というか小原流会館って私は同じような即売会のインセクトカーニバルの印象なのですが、あれ最近はどうなっているのでしょうか?最近は行ってなかったのですが今もやっている??

 

どうも仕事帰りで精神ブレーカーOFF状態で標本を見ていていまいちピンと来なくてウロウロしながらいくつか購入。個人的にはとてもカッコ良いと思うユミアシ系のゴミムシダマシ。

前から在庫で残っていたような気がするのですが何で売れなかったんだろうこれ。こんなにカッコ良いのに…。

 

マダガスカルの毛だらけゾウムシ。

 

ボリビアのオオズハンミョウ。

 

ハンミョウはあまり集めていないのですが、オオズハンミョウの仲間は立派な外見と美しさで好きな種類です。

 

でもオサムシも入れないといけないし、ハンミョウやゴミムシを集めるならそろそろ箱を分離させないとなあ。

 

なんとなくトリバネアゲハのアカメガネを買ってみたり。

 

で、最後に浜松町は行けなくなってしまったので予算使い切ってしまおうかと思いまして。

十数万のアルファックのモンギローニを買おうかかなり悩んだのですが、突如神の奇跡で正気に戻ったので他の標本を購入。

ニセマイマイカブリというモロッコ産のオサムシ。

日本のマイマイカブリに似てるような似ていないような、これも同じようにカタツムリを食べるそうですね。

アフリカのモロッコからアルジェリア辺りに生息していて、どうもモロッコの亜種というか個体群?は産地が潰れて絶滅状態だそうです。こちらの標本も100年近く前の物みたいで針が錆びてる…。

 

そういえば集めている専門は何ですか?的に聞かれましたけど私の専門って何なんだろう??あっ雑昆虫ですハイって答えたものの昔だったらテナガコガネとかヨーロッパミヤマと答えていただろうに、今は一体何の収集専門なんだろうか…。自分の収集の中途半端さに戦慄しながら帰路に着きました。

 

ではこんな所で。

 

古代を紹介したら近代も紹介しましょう。

今回はコインコレクターの方なら一度はその名を聞くであろう伝説的な収集家の銀貨の話。

 

エジプト王国 ファルーク1世 1939年

20ピアストル銀貨

PCGS AU58

 

トルコ的なタルブージュを被る王の肖像。

 

アラビア文字の碑文は読めません…というかこっちが上でいいのかさえ良く分かりません。

 

ファールク1世はエジプト王国のムハンマド・アリー朝最後の王として16歳で即位。在位1936 - 1952年と第二次世界大戦を挟んだ激動の時代を統治した方ですが、我々コレクターとしては王が集めたコインコレクションの方が興味がありますよね。

 

メイン収集内容としては主にリバティヘッドやダブルイーグルといったアメリカ近代貨が有名なようで、私は全くの守備範囲外。他にもヨーロッパのコインやどうもプトレマイオス朝の金貨等も持っていたようですが、詳しい内容は良く分かりません。

他にもスポーツカーや美術品からクリップまでと膨大な数の収集品があり、ファルーク王のコレクションといえば今でも時たまオークションの出品で来歴を紹介されてるのを見かけますね。

 

しかし、その最後は1952年のエジプト革命で失脚して王政エジプトは崩壊。王はヨットで亡命を余儀なくされ、コインを含めた収集品は革命後の財源のためにオークションによって売り払われて四散してしまいます。

この経緯は王政にありがちというか、民衆の困窮を無視して贅沢な収集や生活に耽った報いというか、我々の収集趣味としても派手にお金を使い過ぎて親族会議なんかされないように謙虚に趣味は楽しまないといけないですな。

 

そういえば去年に書いたラムセス大王展に関連する話として、タニスの至宝であるシェションク2世の銀製の棺が発掘された際に開封に立ち会ったそうです。

この方かなり手癖が悪かったらしくてチャーチルの金時計を盗んだなんて話もありますけど、まさか副葬品ちょろまかしたりしてないでしょうね…。

 

さて、そんなファルーク王ですが、私はコイン収集を始める結構前から知っておりました。

同じように好きな昆虫標本の趣味として、過去に読んだこれまた伝説的なフランスの標本商にして収集家のル・ムールトの自伝「捕虫網の円光」という本の中にル・ムールトがファルーク王にコレクションを売ったという一文が出てくるのです。

当時は博物趣味の黄金時代であり、有名なロスチャイルド男爵や資産家のフルニエといった人達がこぞって昆虫標本の収集を行っておりまして、ファルーク王にしては昆虫標本を集めるのも自然な成り行きだったのかもしれませんね。

 

現在は有名なコレクションだった物の大半は各国の博物館に収められていますが、ファルーク王の標本はどうなったのでしょうかね?失脚後にコインと一緒にオークションで売られてしまったのか、はたまたエジプトのどこかの博物館か大学に今でも保管されているのでしょうか?

 

という事であんまり私の収集範囲ではなかったのですが、有名な大コレクターにあやかって入手してみたのでした。10ピアストルは見掛ける機会が多いのですが、20ピアストルの方はあまり国内では見ない気がします。クラウンサイズの立派な大型銀貨でアラビア語の碑文もエキゾチックな感じでなかなか良い銀貨だと思います。

 

ではこんな所で。

 

遅くなりましたが明けましておめでとうございます。

今年の最初は去年後半の予算を使い切って入手した金貨から。

 

マケドニア王国 フィリッポス2世 紀元前359-336年

スタテル金貨

AU Strike5/5 Surface4/5 Fine Style

 

アレクサンドロス大王の金貨を手にして以来、追加で何か古代ギリシアの金貨が欲しいなと思いつつ、なかなかこれと言った物に出会えなかったのと何の金貨にしようか優柔不断で決まらず、数年掛けてようやくこちらに決めてみました。やっぱりマケドニアの金貨ですよ!

 

この金貨を入手する前に、去年のヘリテージのFine Styleオークションで出ていたフィリッポスを狙って12,000ドルまで頑張ってみたのですが結果は15,600ドルで敗退…。いくらFine Styleで金が高騰していると言ってもこれはちょっとねえ…。しかし、諦めきれないなと思っている中で丁度予算内で収まりそうな同じグレードのFine Style品を見つけて入手したのがこちら。

 

表面はアポロン神の肖像。

 

一般に古典期ギリシアでの金貨の鋳造はアテネがペロポネソス戦争末期に発行した金貨のように緊急時に限られており、フィリッポス2世がギリシアでは初の金貨の大量鋳造を行い「フィリッペイオス」と呼ばれたとか。

 

裏面は二頭立ての戦車のビガ。フィリッポスがオリンピックの戦車競技で優勝したのは有名なエピソードですね。

 

ちなみにこちらは蛇のミントマークでおそらくランプサコスミントの死後発行品。多分フィリッポス3世かアンティゴノスの時代に打たれた物だと思います。

 

ランプサコス等のギリシアから東のアナトリア半島側でも同じくらいの前4世紀頃から金貨を鋳造しているそうで、流石作りもハイレリーフな出来が素晴らしいですね。マケドニアの初期の物よりも私は死後発行の方が好みかも。

 

死後発行で名品と言うと、アレクサンドロス大王死後のフィリッポス3世統治時に打たれたコロフォンミントが出来が良くて高額品として有名なのですが、こちらは桁が一つ違うというかちょっと手が出ないお値段。

 

このタイプは大王の死後を継いだ王の権威の裏付けとしてアポロンの顔がアレクサンドロス大王にされていると言われており、以前に紹介した大王の死後発行の金貨のように今回の物も作られた時代が近いのでアレクサンドロス的な顔の作りにも感じます。

 

という事でこれで金貨の方も父と子で二枚揃いました。

 

古代ギリシアの金貨というとエジプトのプトレマイオス朝の金貨にも惹かれるのですが、ちょっと最近の高騰でとても予算を工面できそうにもないのでローマのアウレウス金貨やリュディアのスタテル金貨を考えてみたいと思います。

 

ではこんな感じでまた一年ブログを続けていこうかと思いますので、よろしくお願いいたします。