真っ白な部屋に窓がひとつ
ベッド以外はなにもない。
食事はいつもひとり
隔離扱いで面会もない。
唯一返してもらえたスマホでも
もうなにも出来ない。
誰とも繋がれない。
独りぼっちを再確認し
ふと思う。
希死念慮を捨てたとして
そとに出ても独りは同じ。
死んでいるのとなんら変わりはない。
生殺しとはまさにこのこと。
退院の目処はなく
出来ればこのままここで
生涯を終わらせたい。
愛しの我が子たち
最後に愛した人
それも消えて
真っ白な壁は
きっと自分を写す鏡。
さち?
何度も言うけど
俺がさちを愛せたのは
さちが特別やったから。
他の誰とも違う
純粋な心と優しさ。
媚びるような心配の言葉もなく
不器用さが伝わる接し方
それとやっぱり一番は
さちの笑い声。
それは
全てを忘れさせてくれた声。
俺にないもの
さちにしかないものを
いっぱい見せられて
喧嘩したり
イライラすることも
もちろんあったけど
我が儘もいっぱい言ったけど
やっぱりさちが大好き。
だから
俺の分まで幸せになってね。
最後まで迷惑かけてごめん。
置いて行かれるのは
俺の定めやって
抗えないんやってこと
受け入れるよ。
だからもう誰も
近寄らんといて。