ずっしりと重たい金属のフレームに、厚さ5ミリの陶製の盤面が嵌め込まれており、一度落として割れてしまったのを接着剤で繋ぎ合わせた跡があります。
お魚と貝殻の絵が独特の雰囲気を作り出している、家族と共に長い時を過ごしてきた時計です。
太さが2段階ある白い部分の太い部分に時針を、細い部分に分針を、そしててっぺんに秒針を押し込みます。
ムーブメントに電池を入れて、動作確認をしました。ですが…
長すぎる針がお魚のオレンジ色の模様からはみ出してしまって、しっくりきていません。
そこで、こちらの古い針を再利用したいと考えました。
しかし、残念ながらこの古い針の穴は、新しいムーブメントのシャフトに通すには狭くて入りませんでした。
なので、この古い針と時計を主人に渡してみました。
すると、なんという事でしょう…ちゃんと古い針がセットされた状態で返されました。
エ「ありがとう!…どうやったの?」
主「穴を拡張する道具を使ったんだよ」
エ「…へえ…(この流れはマズイ)」
主「ずっと前に買ってて、いつか使いたいと思ってたんだよね。思ってたより道具の動きが激しくて、壊さないように慎重に拡げるのに苦労した。油断すると暴れるからさ」
エ「…ふーん(顔面管理!死守すべし!)」
主「ほんとはもっと色んなカタチのアタッチメントを持っていれば無理なく相手に合わせたやり方ができるんだけど、そこまで先っちょのカタチを追求してなかったからちょっと強引だったかもな…危うくガバガバになりかけたよ」
エ「…とにかく助かりました。ありがとね」
主「うん。で、夕ごはんは?」
エ「あー、作る作る」
肝心の主語をはぶいた物言いのせいでなんの話なのか分かりずらいですが、これはあくまで、金属でできた時計の針の穴を拡げる話です。
最後はわたくしの手に負えなくなってしまったものの、無事に交換できて良かったです。
明日、実家に持って行こうと思います。
◇
良いなあ…この、愛する女性に100パーセントの意識が向いた結果棒立ちになっちゃってるチャンミンの姿は、なかなか見られるものではありませんよね。
演技とはいえ、チャンミンの本質が上手く役に溶け込んでいる素晴らしい瞬間だと思いたいです。