【112】「お菓子の、おかしな家。」 | お絵かき☆やすぴょんの 独り言

お絵かき☆やすぴょんの 独り言

油絵や色鉛筆画を、自分のペースで、じっくり描いています。
更新はゆっくりペースになる予定です。
お絵かきしたものと、やすぴょんの独り言を、のせていきます。

 

ご機嫌よう。

和歌山のやすぴょん、今日も勝手に独り言。

 

 

今回は、やすぴょんの

夢ではない

不思議な 作り話です。

 

もみじ もみじ もみじ もみじ もみじ

 

 

今日も ハードな一日を 終え

僕は、自販機の ボタンを押した。

 

缶コーヒーを 片手に

公園のベンチへ 辿り着き

腰を下ろす。

 

ネクタイを 緩めると、

どっと 疲れが出た。

 

熱くて 苦い コーヒーが

喉元を 通り過ぎる。

 

直ぐ 帰りたくない…

そんな日もあるさ。

 

 

それより、さっきから

甘い 香りがするのは

気のせい?

 

頭がフラつくのも、そのせいか?

何か 分からないが

懐かしい気もする…

 

 

匂いに 誘われ

僕はまた 重い腰を上げた。

 

公園を 出て行くと

甘い香りは、益々強くなる。

 

どこからだろう?

 

窓に 電気のついた家が 並ぶが、

どの家だろう?

 

 

その時、人影が 庭に…

 

よく見ると

僕の 婆ちゃんだ!

 

お互い ビックリした。

この家は 新居に 移るまでの

仮住まいだとか。

 

直ぐ 家の中に 呼ばれ、

爺ちゃんも 居て

昔話に 花が咲いた。

 

僕は 泣かない子だったらしいが

でも 二人は 何かあると

僕の頭を よく撫でてくれた。

 

 

婆ちゃんの 手作り夕飯は、

僕の大好物が 並んだ。

 

栄養たっぷりの ご飯は

体が 喜ぶよ。

体の中から 元気が出るよ と

次々 野菜も並ぶ。

 

僕は、少し 反省した。

 

 

デザートは クッキー。

懐かしい缶が 開くと

部屋中、甘い香り……

 

……そうか!

さっき感じたのは この香りだ。

 

子供の頃の 缶クッキー

ワクワクした 香り。

 

 

そう言えば、一度だけ

婆ちゃんと 一緒に

クッキーで「お菓子の家」を

作った事があった。

 

結果は 少し いびつな家だったが、

楽しかったな。

 

「お菓子の、おかしな家。」になった

と言うと

二人に 大笑いされた。

 

横に ミニカーを 置くと

二人に 豪邸になった と言われ

嬉しかったっけ。

 

 

そんなことを 思い出していると

 

「ジュースかな? ココアかな?」

 

と 婆ちゃんに 聞かれたので

 

「ブラックコーヒー。」

 

と 答えると。

 

「爺ちゃんの 真似しちゃ ダメよ。」

 

と 婆ちゃん。

 

すると、爺ちゃんは

 

「そうだな。コーヒー苦いぞ 無理するな。」

 

と 言いながらも、

 

「婆さん、砂糖と 沢山ミルク 入れてやれ。」

 

この 懐かしい会話も

僕が 子供の頃に

よく聞いたな。

 

あれから僕は ずっと

成長していないんだな。

と 思うと

何だか 可笑しくなった。

 

「これからも、次々と勉強は 大変だなあ。」

 

と 爺ちゃんが 言うので

 

「次々、起こる事も 勉強だし

 仕事と思い 頑張るよ。」

 

と 僕は答えた。

 

「勉強もし、楽しく 遊ぶんだよ。

だが、無理して 体を壊すな。」

 

二人は、もう 僕の頭に届かない と 

笑いながら

両手を 撫でてくれた。

 

 

祖父と 祖母の 二人に

見送られ

玄関を出た。

 

甘い 香りが いつまでも漂う。

 

振り向くと

まだ 見てくれていた。

 

また来るね と 手を振ると…

 

 

僕は、

自分の目を 疑った!

 

家は……何と

「お菓子の家」だった!

 

 

ふと、気づくと

僕は、ベンチに 座っていた。

 

あの 甘い香り、

手作り料理、

あたたかい 祖父母の 手の感触が

確かに 残っている。

 

夢ではない。

 

実は、数年前に

祖父母は、この世界から

遠い新居に 移った事は

自分でも 分かっている。

 

きっと 二人で

幸せに 暮らしていると思う。

 

 

僕の両親には

この話は していない。

 

それは、夢だと

言われそうだから。

 

 

お絵かき☆やすぴょん 絵画 油絵 デッサン イラスト 和歌山 玉置泰江

「お菓子の、おかしな家」

A4コピー用紙(色鉛筆、蛍光ペン)

 

 

では、ご機嫌よう。

 

 

 

 ギャラリー林Ⅰさん   

 

サムホールサイズの絵画

(やすぴょん:油絵/娘:アクリル画)を

こちらのギャラリーさんで

展示販売させていただいております。

 

お絵かき☆やすぴょん ギャラリー林 絵画 油絵 デッサン イラスト 和歌山 玉置泰江

〒640-8331

和歌山県 和歌山市 美園町 5丁目6-5

(みその商店街 中通り)

TEL:073-427-5599 (11:00~18:00)

 

 

 ギャラリー林Ⅱさん 

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12/1(金)~12/27(水)

「龍を描く展(油彩)

 

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(各展覧会の最終日のみ15:00まで)

 

 

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