令和七年度金春円満井会特別公演
『関寺小町』
金春流の『関寺小町』は一子相伝の決まりがあり、
弟子家がこれを勤める場合には「古式」の小書きが付く。
金春流では江戸初期に一時上演が途絶えたとも。
前宗家・金春安明師の『関寺小町』は弟子家の代役をお勤めになった舞台以来。
面は<顔色の悪い痩女>といった印象で
全てにおいて格別な印象は持たなかったが、
120分の舞台を、シテの独特な謡を聴き、ただひたすらお姿を追い、
22分間の「序の舞」の段を取りながら見つめ続け、
最後は国立能楽堂の長い橋掛りを抜足で去っていく老女を見送った。![]()
金春信高師(79世)「花の翳」28頁〜の「老女の心」を読み返す。
現在の能(の舞台)を拝見し、
見知らぬ古人と対話する心持がする・・、
と云いたいけれど、とてもそこまでには至らない。
舞台の安明師を見送ったのと同じ心持ちで本を閉じた。
令和7年の能楽鑑賞はこれでお仕舞。

































