人生経験と称して、メイド喫茶へ行くことになった。
俺が怪しいキャッチに捕まって、見る角度によって絵柄が変わる3Dポストカードを高額で買わされて、涙を飲んでいた頃、ようやく平田、小柳と合流し、全員が集合した。
友人にメイド喫茶に詳しい人がいたので電話で彼から目ぼしいメイド喫茶を聞き出す。
そして俺たちは早速、ホコ天を闊歩し始めた。
秋葉原の町並みは活気に溢れていた。
しばらくまっすぐ行くと可愛らしいメイドさんが宣伝のためのチラシを配っていた。
上を見上げ看板を見てみるとここがどうやら目的の店らしかった。
めいどりーみん、という店名が大きく可愛らしいピンク色で書かれていた。
意気揚々とやってきたはいいが、俺たちは店を前にして、なかなか店内に入ることができない。
本気で躊躇していた。
けなげにチラシを配るメイドさん、案内に掲載されているピンクで可愛らしい店内内装の写真、580円ではなく580りーみんと書かれた価格表示、そして全く予想できない店内での未知のサービスに俺たちは完全に圧倒されていた。
小柳は「ゲロ吐きそう」と、苦悶の表情で訴えた。
正直本気で俺も帰りたかった。
諦念の面持ちで店へと続くエレベーター前で俺と小柳が静かにパニックしていると、平田がメイドさんから受け取ったチラシを持ってきて、「受付3階だってよ。」と言って戻ってきた。
平田が男らしく見えた瞬間だった。
「こんなの普通の飲食店と同じだって。」と、尚も男気を見せる平田の口車に乗せられ、俺と小柳もそうだそうだと意気込み、勇み足でエレベーターへと乗り込んだのだった。
これが小柳が後三度「ゲロ吐きそう」とリピートする由縁となってしまった。
エレベーターが開き、店内の様子が露になる。
どうやらイベントの最中に入店してしまったらしく、店内は異様の様相を呈していた。
部屋は薄暗く、スポットライトを浴びながらステージ上に可愛らしいメイドさんが大変萌え萌えする声で、大変萌え萌えする掛け声を客にかけていた。
イベントは俺たちの来店からしばらく経たないうちに終了し、メイドさんに誘導されて、中央近くのテーブルに案内された。
しばらく所在なさげにテーブルについて待つ俺たち。
店内の様子を眺め、小柳は二度目の「ゲロ吐きそう」を口にした。
やがて一人のメイドがやってきた。
「おかえりなさいませ、ご主人様。御入国の儀式はもうお済みですか??」
彼女はそう俺たちに訴えかけている。
よくわからないが、いいえ、と答えるとそれでは儀式を始めますねと、彼女は伝票ボード上に置いてあった怪しいキャンドルを手に取り、口元に持っていく。
そして、ふっと息を吹き掛けるとキャンドルに火が灯った。
すげぇと一瞬感動した俺だったがよく見ると、火の形をした電球だった。ちょっとがっかり。
その後メニューを渡された俺たちは早速注文するものを決める。だが、まったくシステムがわからない。
疲れた割愛
とりあえずラブかくてりーみんという、ご主人様の名前を呼びながらメイドさんがカクテルをシェイクしてくれるメニューがあったので注文した。
思い出作りになけなしの1300円を支払うと名前を聞かれる。
偽名を使おうと思ったのだが咄嗟に名前が出ず、小柳になんだっけ?とわけのわからない質問をしてしまった。
「たくまでしょ。」
普通に答えられてしまったため、本名を告げた。
すると、メイドさんはマイクをとった。
こちらのテーブルにいらっしゃるたくま様がラブかくてりーみんをご注文なさいましたー。今からご主人様のために、カクテルをシェイクしちゃいまーす!
と、宣言なされた。
たくま!
シャカシャカ
たくま!
シャカシャカ
グラサン!
シャカシャカ
マスクトッテー!
シャカシャカ
仕方なくマスクを外す
いえーーーい!!
イケメン
シャカシャカ!
シャレオツ!
シャカシャカ!
頭が真っ白でもう何も覚えていない。
俺が怪しいキャッチに捕まって、見る角度によって絵柄が変わる3Dポストカードを高額で買わされて、涙を飲んでいた頃、ようやく平田、小柳と合流し、全員が集合した。
友人にメイド喫茶に詳しい人がいたので電話で彼から目ぼしいメイド喫茶を聞き出す。
そして俺たちは早速、ホコ天を闊歩し始めた。
秋葉原の町並みは活気に溢れていた。
しばらくまっすぐ行くと可愛らしいメイドさんが宣伝のためのチラシを配っていた。
上を見上げ看板を見てみるとここがどうやら目的の店らしかった。
めいどりーみん、という店名が大きく可愛らしいピンク色で書かれていた。
意気揚々とやってきたはいいが、俺たちは店を前にして、なかなか店内に入ることができない。
本気で躊躇していた。
けなげにチラシを配るメイドさん、案内に掲載されているピンクで可愛らしい店内内装の写真、580円ではなく580りーみんと書かれた価格表示、そして全く予想できない店内での未知のサービスに俺たちは完全に圧倒されていた。
小柳は「ゲロ吐きそう」と、苦悶の表情で訴えた。
正直本気で俺も帰りたかった。
諦念の面持ちで店へと続くエレベーター前で俺と小柳が静かにパニックしていると、平田がメイドさんから受け取ったチラシを持ってきて、「受付3階だってよ。」と言って戻ってきた。
平田が男らしく見えた瞬間だった。
「こんなの普通の飲食店と同じだって。」と、尚も男気を見せる平田の口車に乗せられ、俺と小柳もそうだそうだと意気込み、勇み足でエレベーターへと乗り込んだのだった。
これが小柳が後三度「ゲロ吐きそう」とリピートする由縁となってしまった。
エレベーターが開き、店内の様子が露になる。
どうやらイベントの最中に入店してしまったらしく、店内は異様の様相を呈していた。
部屋は薄暗く、スポットライトを浴びながらステージ上に可愛らしいメイドさんが大変萌え萌えする声で、大変萌え萌えする掛け声を客にかけていた。
イベントは俺たちの来店からしばらく経たないうちに終了し、メイドさんに誘導されて、中央近くのテーブルに案内された。
しばらく所在なさげにテーブルについて待つ俺たち。
店内の様子を眺め、小柳は二度目の「ゲロ吐きそう」を口にした。
やがて一人のメイドがやってきた。
「おかえりなさいませ、ご主人様。御入国の儀式はもうお済みですか??」
彼女はそう俺たちに訴えかけている。
よくわからないが、いいえ、と答えるとそれでは儀式を始めますねと、彼女は伝票ボード上に置いてあった怪しいキャンドルを手に取り、口元に持っていく。
そして、ふっと息を吹き掛けるとキャンドルに火が灯った。
すげぇと一瞬感動した俺だったがよく見ると、火の形をした電球だった。ちょっとがっかり。
その後メニューを渡された俺たちは早速注文するものを決める。だが、まったくシステムがわからない。
疲れた割愛
とりあえずラブかくてりーみんという、ご主人様の名前を呼びながらメイドさんがカクテルをシェイクしてくれるメニューがあったので注文した。
思い出作りになけなしの1300円を支払うと名前を聞かれる。
偽名を使おうと思ったのだが咄嗟に名前が出ず、小柳になんだっけ?とわけのわからない質問をしてしまった。
「たくまでしょ。」
普通に答えられてしまったため、本名を告げた。
すると、メイドさんはマイクをとった。
こちらのテーブルにいらっしゃるたくま様がラブかくてりーみんをご注文なさいましたー。今からご主人様のために、カクテルをシェイクしちゃいまーす!
と、宣言なされた。
たくま!
シャカシャカ
たくま!
シャカシャカ
グラサン!
シャカシャカ
マスクトッテー!
シャカシャカ
仕方なくマスクを外す
いえーーーい!!
イケメン
シャカシャカ!
シャレオツ!
シャカシャカ!
頭が真っ白でもう何も覚えていない。