伊調さんが国民栄誉賞に輝いた。
総理大臣が日本人の誰かに " 国民栄誉賞 " を授与する基準というと、
「広く国民に愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった者について、その栄誉を讃えること」
という、結構あいまいなものらしい。
長島茂男や千代富士や美空ひばりが広く国民に愛されていたのは確かだろうが、ところで今回リオ・オリンピックの女子レスリングで金メダル4連覇を成し遂げた伊調選手は業績は立派だとしても、国民みんながその存在を認めていたのはオリンピックの期間だけではないのか?
それ以外の期間は忘れ去っていたし、話題にもならなかった。
アスリートの栄誉でオリンピックの業績に強く着目するのなら男子柔道で金メダルを4回取った野村忠宏だって、とっくに栄誉賞をもらっていてもおかしくはないはずだ。
どうもその時その時の内閣府の思いつきで、
「そろそろ誰かに……」
とか、探してみつくろって授与とかしていたんじゃ、
あんまり大した賞でもないなあ……と国民は素直にそう感じちゃうぞ(笑)。
人に元気と勇気をもたらし広く国民に愛され、実績だってあげているというなら、伊調選手とかよりメジャーリーグのイチロー選手の方がよっぽど適役じゃないか。
あるいはベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したり、フランスで3人目の名誉侍従に選ばれたりしたビートたけしだって今だかつてそんな日本人はいやしないんだから、立派な国民栄誉ものと言えるだろう。
ところが国際的評価やその人物のカリスマ性やインンパクトを無視した内閣府の中途半端な人選による国民栄誉賞授与の実質的な価値なんてのは、ヘタしたら音楽界の日本有線大賞やオリコン1位以下だぜって。
" 広く国民に愛されてきた… " っていうのがひとつの大事な基準であり、芸能界では美空ひばりや " 寅さん " こと渥美清が選ばれたことがあるっていうのなら、この際SMAPや嵐、AKB48にも国民栄誉賞をあげちゃいましょう。
後輩のジャニーズの少年たちやアイドル志望の少女たちにもあらたな希望と目標が出来ちゃうぞ(笑)。
ていうか、真面目な話、本当に国民栄誉賞をあげなければならないとしたら、現東京都知事の小池百合子氏が自身の知事としての給料の半分減額をやってのけた時だ。
日本国中の水面下でいわゆる「議員」たちによる政務活動費の横領まがいが当たり前のように行われている中で、小池氏は「崖から飛び降りる覚悟」で公約通り、有言断行しようとしているんだから大したものである。
なぜ大したものかというと、人間の99%は
「当然に取れるものは当然に取ろうとする」
ものだからである。
自分の既得利益をみずからはねつけようなんて人はいない。
取れるものは必ず取る。
人間、金に関しては
「相当と見込まれる程度に」
誰もが汚い。
それを「いいえ要りません」っていうのは対外的にクリーンなポーズとしての効果はあるにしても、これこそ本当の「改革」と言える。
率先した身を切る改革であり、見事な前例になる。
自民党内閣は、自民党に反旗を翻した小池東京都知事にこそ伊調選手に引き続いて国民栄誉賞を慎んで授与させてもらいましょう(笑)。