インスタグラムなるものがある。
最初「インスタントラーメンの塩分は5グラム」
のことかと思っていたら、違った。
グラムとはテレグラム(電報)の略で、撮った写真をすぐさまアップ出来ることからこの名を造語したという。
特に女性のあいだでは流行っており、「インスタ映え」などと言って他人にアピールすることにハマっている人も多いらしい。
まあ、自分のきれいな自撮り画像をアップすることに熱心になるのはいいとしよう。
だが、鮮明な画像としてアピール度の高い美しい風景の場所にわざわざ出かけて行ってバシャバシャやったり、画像として色合いのいいメニューの飲食店に出かけて行ってバシャバシャやるのは、現実とバーチァルとの逆転だ。
彼女にとって大切なのはインスタグラムであり、そのためにこそ風景や飲食物がある。
観光地で出逢った景色を記念としてカメラにおさめる、というのとは趣きが違う。
風景を見ることや何かを食べることが主体ではなく、インスタへの画像アップが第一価値なのである。
「現実」と「現実もどき」の逆転現象がここにある。
『そんなに深刻に考えることないじゃん。』
とあなたは言うだろうが、そんなことはない。
画像ってのは一種の仮想現実(バーチャル)なのだ。
そのバーチャルのために手段としての「現実」がある、っていうのがすでにビョーキなのである。
スマホが現実なのであり、仮想友だちが友だちなのであり、LINEが会話なのである。
つまり人間はコンピューターによって人間から人間を奪ったわけだ。
みなが不幸な顔をしている。
本当はインターネットの使用可能時間を早いうちから規制するべきだったのだろうが、今さらもう遅い。
教えてくれる人、指導してくれる経験者など誰もいなかった。
そしてやっているうちに自ら現実を失って行き、人間がイミテーションと化したのである。
口をひらけば「インスタ映え。インスタ映え。」
画像アップする目的である種の風景に集まってきたり、一定のお店に集まって来たりする女性たちは、やたらうるさいだけの「インスタ蠅(バエ)」だ(笑)。
