「セーラー服強化月間」とかいって、しばらくの間、みんなでセーラー服を着てみるのもたまにはいいかも知れませんね。
最も似合う女の子はファンの投票で表彰されたりなんかして。
そうなるとファンの男たちも女の子に合わせて行かなきゃって事で、学生服着ることを義務づけられてんの。
ライヴ会場に「学生服貸し出しコーナー」が設置されて、借り受け料1,000円払って更衣室で着替えてんだから。
そんな男と女が行ったり来たりするライヴ会場はまるで高校のキャンパスみたい。
会場で出会ったネトアのひとりとファンのひとり。
制服同士でなんかお互いにモジモジして、
「あ… ごめんね。」
「あ… 大丈夫?」
とか気を遣っちゃって、二輪の美しい花みたいに恥じらってんの。
開演のお知らせはブザーじゃなくて学校のチャイムと同じで 、♪キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪だって。
青春的微熱がよみがえって来て、
「純愛っていいな。」
とか言い出して、この次握手会に並ぶ時は思いきって思わせ振りな愛の告白フレーズのひとつくらい囁いてみたいなあ、とかになって来て、あれこれ考えた挙げ句、とりあえず
" 全人類を代表してきみに愛を捧げる "
" ときめきってどういう事なのかやっと分かったよ "
の二つを胸に秘めて握手会会場のレーンに並び、やがて順番がくる。
「あッ! お久しぶりです♪」
「ぜ… ぜ… 全…」
「えっ?」
「あ、いや… 今日は寒いですね。
」「いつも来てくれてありがとね♪」
「あ、ハイ。ええ、ハイ
」だって。
「元気そうだね♪」
「と、と、…ときめきってどういう事かやっと分かったよ。(言えた!)」
「時田さん?」
いや時田さんじゃなくて。
「なんだかあたし、照れちゃった♪」
「人類の代表がそのようにハイ、照れマークですから。」
なんて、言ってることが支離滅裂になってきてんの。
それならむしろファンの男が女の子に胸のうちを告白しやすいように、プロデューサーの側からイベントを設定して、大義名分を作ってあげたらいいでしょうね。
「世界でいちばんキミが好き! って告白イベント♪」
だって。
ファンB「…あのさあ…実は今日さ、」
女の子「なあに?」
ファンB「世界でいちばんキミが好き! って告白イベントに申し込んでてさ。」
女の子「でも今、言ったじゃん。」
だって。