白銀台の畠山記念館を訪れる。

秋季展「茶人 畑山即翁の美の世界」が開催されている。先日、「へうげもの」の名品紹介で長次郎の赤楽「早船」が紹介されており、この記念館にあることを知って訪ねることにした。五反田から都営浅草線で一駅、高輪台で下車、徒歩五分ほどで到着。庭も綺麗そうだが雨が降ってきており今回は散策を見送ることにする。

館内は土足厳禁。入り口でスリッパに履き替えて中に入り、二階の展示室に上がる。こぢんまりとした展示スペースだ。が、展示されているものはなかなかに良いものばかり。尾形乾山の皿にも目を引かれたが、やはり「早船」。あの窯変が趣深い。割れ目を次いでいるところもなかなかです。見ていて飽きない。そして負けないくらい目を奪われたものが、古伊賀焼の「からたち」だった。乾山の皿などに比べると雅さはないが、それ以上に力強さと存在感がすごい。口が割れており、その破片らしきものが器にごつごつと貼り付いている。計算してしたのならそれもすごいし、計算しないで出来たのならば、そのすばらしさに気付いた人々の慧眼に恐れ入る。

「からたち」は元々加賀にあり、それを即翁氏が購入。本来県外に出したくはなかったが氏の出身地が加賀だったことで納得し売却された。地元の人々は駅までこの花入れを送りに出向いたという。そしてそれを知った氏も同様に人を集めて紋付き袴で上野駅に出迎えに行ったとのことだ。「人にも物にも格がある。その格にふさわしい応待を取らねば失礼に当たる」というようなことを言って出迎えたそうだ。

展示品は思っていたよりも少なく、展示期間中でもこまめに展示替えがされているようだ。伝牧谿「煙寺晩鐘図」も展示されていたようだったが、残念ながら期限が終わってしまっていた。

小さいながらも良い美術館だ。庭を含めてまたじっくりと訪ねたい。

その後、東京駅の新丸ビルに行き買い物を。地元にも駅前にいくつかのデパートがあり、買い物には不自由しないと思っていたが、洗練度が違います。便利だからと地元で満足したら終わりです。色々と吸収せねば。