初めて海外に住んだのはシドニーで、結婚前で一人だった。

一人で現地に飛び込めば英語が話せるようになるという夢のような待ちわびた日々のはずだったのに、

現実は超孤独だった。

私はあの時初めて「孤独」という言葉の意味を知ったと思う。

だから強烈に覚えてる。

 

 

 

でも今思えば、あの時、一人で行ったことが本当に後の海外生活を根本から支えてくれる。

どんな場所に行っても、夫がいて、少なくとも週末には心置きなく日本語で自分のことを話せる相手が

画面の向こうではなく、目の前にいる。

今となっては子供たちも成長して、大切な話し相手であり、特に長女は私の残念な一面をたくさん知っていて、

でも同時に、そうならざるを得ないことを実体験と重ね合わせて理解してくれているところもある。

 

 

 

ここジャカルタでは、日本人がすごくたくさん住んでるし、

日本人学校へ行かずとも、生活してる中で出会う日本人の人たちはたくさんいて、

私も子供たちもすごく助けられてるし、本当にありがたいことだと思う。

 

 

だから最近はもう孤独を感じることってほとんどない。

と、思ってた。

 

 

 

でも。

先週の頭から長女が熱を出していて。

その前の週に次女が熱を出したり、学校でも風邪とか流行ってるし、

あー風邪かなーと思ってた。

コロナは七月にかかったばかりだから可能性はゼロではないにしても低いかなと。

 

 

40度を超える高熱が出て、熱が高いなーと思ったものの、

長女は熱が出るといつも40度くらい出ることが多い。

で、大体は一日二日で下がってくるところだけど、3日目も40度。

一日目は解熱剤を飲んでもほとんど効かなかったけど、2日目3日目は効いてた。

それにしても40度が3日ってちょっとどうなんだろうって思い。

最近学校でコロナに罹ってる子たちは大体一日で解熱してる印象。

インフルエンザ?とか思ったり。

4日目、やはりただの風邪ではなさそうと思ってかかりつけへ。

デングかな?って思ったけど、デングだったら飲んだり食べたりできないくらいきついことが多いと、

次女をお迎えにいった時に学校のママに聞いて。

 

 

 

全く食べられない訳ではなかったし、水も飲めていたし、どうなのかなーとか思いながら。

コロナ、インフル、血液検査と嫌な検査ばっかり全部して。

結果、マイコプラズマだった。

翌日結果を聞いて、抗生剤をもらったんだけど。

 

 

高熱3日目くらいから、とにかく心配で不安で。

医療水準が低いこの国で、謎の体調不良は本当に怖い。

で、いつもお迎えに行く時に話すママがいるんだけど。

そのママは会うたびに「今日はどう?熱下がってきた?」と聞いてくれたり。

なるべく、夫に在宅にしてもらって、次女を迎えに行く時に長女を家に置いていけるようにしてたんだけど、

どうしてもオフィスに行かないといけない日は次女のお迎えに長女も連れて行って。

その時も、そのママは長女に直接色々話しかけてくれて。

頭ボサボサでどう見ても具合悪そうな長女の頬を手で優しく包みながら長女に話しかけてて。

この人は本当に優しいんだなと思いながら見てて。

 

 

 

木曜に病院に行って検査して、

結果が金曜に出たんだけど、金曜の次女のお迎えの時は、私が着いたらすぐ次女が出てきて、

長女も連れてたからとにかく早く帰って長女を休ませたくて、

すぐ帰ったからそのママに会えなくて。

 

 

 

家に帰って、長女は熱が上がってたので解熱剤を飲んで、

お昼ご飯を食べて、そしたら先生からマイコプラズマがpositiveだって連絡があって。

マイコプラズマなら細菌だから抗生剤が出ると思って。

そう思ったらなんとなく出口が見えた気がしてホッとして。

3人でyoutube観てたはずが、私だけ寝落ちしててw

ドライバーに薬を取りに行ってもらったんだけど、それを受け取った後、

もう夕飯次女と私だけだしなんでもいいやって思って、

ミニマートで冷凍ピザ買って。

 

 

 

すごく心配かけたから、ママ友にマイコプラズマだったって連絡しようとしたら!

「今日はどう?熱は下がってきた?」ってママ友の方から連絡をくれて。

事情を話して、今日は原因がわかってホッとして、子供たちとyoutube観てたら私だけ昼寝してたわー

って言ったら

「私も今日、ランチした後子供達とハウル観てたの。で、もうほとんど寝落ちしてたんだけど、洗濯機が終わった音が鳴って起こされた!!」って言ってて。

 

 

このママ、めちゃくちゃ面白くて。

とにかくいつもめちゃくちゃ掃除してるの。

で、私だったら金曜の午後、もう別に予定もないしって感じだったら、

洗濯機が鳴っても昼寝を続行するんだけど、このママは絶対にそれをしないタイプw

なんかそれがすごくそのママを物語ってて面白かったからそう言って。

 

 

 

「今日も料理するの?」って聞かれたから

冷凍ピザの写真を撮って

「今日の私と次女の夕飯はこれだよー」って冗談っぽく送ったの。

楽しちゃいまーすみたいな。

 

 

 

そしたら、「明日はどうするの?次女を体操教室へ連れて行く?長女と旦那さんは家にいる?」と。

だから、私は家にいて、次女は夫が連れて行くよって言ったら、

「住所なんだっけ?」ってきて。

で、冗談で「え?サンタ来ちゃう??」って住所送ったら、その後何もなくw

 

 

翌日。

お昼12時過ぎ。

レセプションから呼び出しが鳴って。

インドネシア語ほぼ聞き取れないんだけど、大体は「パケット」か「マカナン」の単語頼みだからw

そしたら「マカナン」って言われて。

もしや。と思ってレセプションに行ったら。

なんとピザとパスタが「Get well soon」のメッセージとともに

子供たちの名前で送られてきた。

 

 

 

なんかもう。

毎日お迎えで会って話すから、誰よりも私の近況を知ってた人で。

でも本当にすごく心配してくれてて。

それだけでもすごく嬉しかったのに。

本当に社交辞令とかじゃなくて心配して気にかけてくれてるのがすごくすごく伝わってて。

 

 

 

どう、今のこの気持ちを伝えたらいいのか分からなくて。

でもどうにかこの気持ちを伝えないとと思って。

 

 

正直な気持ちを言った。

まずはとにかくありがとうの気持ちを伝えて。

 

正直言うと、最初の頃はあなたと話すの緊張してた。あなたはネイティブだけど私は悲惨な英語で。

でも子供たちの対面授業が始まった頃からお迎えに行くたびに、あなたは私に話しかけてくれて、

私の英語がどんなにおかしくても、話しかけることを決してやめることなくいつも私に話しかけてくれた。

だんだん私の気持ちは変わっていって、もっといろんなことを話したいと思うようになっていった。

あなたは本当に面白いし、independentだし、優しい。いつもすっごく面白いけど、すごく愛情深い人だと思ってる。

だからあなたと友達になれて本当に嬉しいし、こんなふうに気にかけてくれて、

元気づけてくれて本当にありがとう。

 

 

と。

 

 

 

そしたら、

 

 

You are so silly!!

 

 

って返ってきたw

 

 

そして。

 

 

私たちが置かれた状況はすごく似ていると思う。

自分達のホームカントリーを離れて、家族も昔からの友達もここにはいない。

時々、ここでの生活はすごく孤独を感じる時があるよね。

特に、子供たちが体調を崩した時。

私には、あなたの今の心境が手に取るように分かる。

だから、あなたは一人じゃないよって知らせたかっただけ。

少しでも元気にしてあげたいと思っただけ。

 

 

 

と。

 

 

 

え。

もう号泣。

 

 

 

涙が溢れて止まらなくて、トイレに逃げましたw

そして、トイレで泣いてますって返信したw

 

 

 

そしたら

 

 

Silly woman!

Don't cry!

Smile!

I'm happy we are friends too.

 

 

なんかもうなんだろうか。

この人は本当に最初の頃のイメージと今のイメージが全然違う。

最初は、すごく強そうでw、キツそうで、あんまり深い話というか、

プライベートな話に突っ込まれるの嫌いそうなタイプに見えたというか。

でもそれは勝手なイメージなんだなって本当に思う。

 

 

 

この前も、うちの子供たちのライティング能力が実はやばいんじゃないかってことに最近気づいて、

もうほんとどうしよーってチラッとお迎えの時に話したら、

数日後。

 

 

「これ貸してあげる。」

って何冊も英語の絵本を持ってきてくれて。

これはすごくいいよ。

冬休みの間、家に置いておいていいから、ゆっくり読んで。

たくさん英語の文章を読んでいけば自然と書けるようになっていくと思う。

だからいろんな本をたくさん読んだらいいよ。

 

 

って。

 

 

 

なんだろう。

なんか。

この人には多分一生かかっても適わないって思う。

もちろん言語の問題もあって、彼女ができることが圧倒的に多いっていうのはそうなんだけど、

もし今回が逆の立場だったら、

私はここまで踏み込んで彼女の子供たちと彼女をケアできたかなって思うと

絶対にできなかったと思う。

 

 

 

彼女がすごく支えてくれたことで、

あ。私、めちゃくちゃ孤独だったんだなっていうことに改めて気づけたというか。

やっぱり、何年住んでも、よそ者であることはいつも変わらないし、

外国人目線でしかこの国を理解できてないとも思う。

だから、こういう局面を迎えると、やっぱりすごく不安なんだなと思った。

 

 

 

そしてとにかく。

人の温かさに触れて、すっごく疲れた一週間だったはずが、

すごく温かい週末に救われた。

 

 

 

私も、彼女みたいな人間になりたいと心から思った。

押し付けでない、でもうわべだけでない。

愛ってこういうことなのかもしれない。

 

 

 

愛情深い人間になりたいと本当に思わされた。

そして本当に救われた。

 

 

 

幸い、長女は薬が効いてだんだん元気になってきてるからよかった。

担任の先生もEnglishの先生もすごく優しくて、この二人にも気持ちの面ですごく救われた。

今週の後半には長女も学校に行けそうなので、私も冬休みまでの残りを楽しみたい。

 

 

 

めちゃくちゃ楽しみにしてたワインを飲もうの会も我が家のせいで延期になってしまってすごく残念。

でも年内に開催できたら嬉しいなー

年末まで色々楽しんでいこう!