ずっとどうしようか悩んでたメイドさん。
結局、知り合いの人から紹介してもらえて、
いいメイドさんだったよっていう感想付きだったので、
その人にお願いすることにした。
週3日、3時間。
ネシア語オンリー。
とりあえず、来てもらうとなったら、
まずはネシア語が最大の問題。
しかも夫は日本出張で不在。
最低限思いつくネシア語を、
毎日車に乗るたびにドライバーに聞く。
ネシア語って、やたら巻き舌じゃない?
難しい。
発音が全然わかんない 笑
でもまぁ、初日は夫が代休で家にいてくれたからかなり助かった。
私の100倍はできる。
メイドさんさ、時給にしたら200円くらいなんだよね。
インドネシアは本当に、メイド、ナニー文化なんだよね。
ケニアより全然それを感じるよ。
とにかくナニーさんを連れて歩いてるお母さんが多い。
でも、キレイな格好をしてるお母さんと娘さんと、一目で分かるナニー服を着たスッピンのナニーさん。
正直、見るたびに心をギューーーーっと潰されるような気持ちになるんだよね。
誰かが悪いとかそんなんじゃなくて。
生まれた環境というか、運命というか。
なんかさ、私自身、今って別に社会的価値がないわけだよね。
夫が頑張って、今の仕事と立場にあるからこれだけの生活できてるけど、自分の力ではたぶん一生できなかったと思う。
それは、単純に出産して社会から離れざるを得なかったとかは関係なくて。
夫を見てて、
私には耐えられないいろんなことを経験して、
チャレンジして、
失敗もして、恥もかいて、
またトライして。
それを休むことなく10年以上続けてるわけだから、そのきつさとか私には想像を絶するわ。
仮に私が、結婚出産してなくても、
夫と同じだけの社会的価値は手に入れられないと思う。
なんか、こんなん書くと、夫が大企業の役員みたいだけど、全然そんなことはない 笑
同じ専業主婦でも、旦那さんのために尽くしてる人ならまだしも、私は尽くすのつの字もないわ。
自分が疲れてたりイライラしてたら、
帰ってきてもご飯の用意すらしない。
最低か。
なんなら、平日土日カンケーなく、
子供が起きたら全員起床。
5時でも起こす。
その代わり、子供らが寝るのもうちは早いので、その後は自由。
眠ければ、夜、調整してよね。
まわりの友達の話とか聞いてても、
結構、旦那さんに尽くしてるんだよな。
すごいよ、みんな。
私、ほんと自分のキャパの小ささにひくんだけど 笑
だからかもって思う。
夫の努力によって今の私の生活って成り立ってて、それは自分が全身全霊かけて支えたかと言われたら、
うーん。。
なんだよね。
私はこの10年間、支えたというより、
支えてもらって、甘えてきたことしか記憶にないかも。
それは妻としてはとても幸せだし、
ありがたい。
私みたいなズル賢い計算高い女には、彼の寛容さがなければ今はない。
私は私なりに一生懸命やってはいる。
でも、歳を重ねるごとに、
自分のへタレ具合がよくわかる。
男女問わず、
世の中には素晴らしい人がたくさんいるなって本当に思うんだよね。
だから、夫とわたしの間でもメイドさんの感じ方は違う。
彼は雇用を生んでるんだから、それはそれで外国人としては大事なこと。
っていう感覚の方が大きい。
ナニーさんも同じだっていう。
でも、ナニーさんに関しては、
子供にとってどうなんだろうって子供の心を思うとキューーーーってなることがあるって言ってた。
とかなんとか、
夫婦でもいろんな話をした。
で、私は一人でモヤモヤグルグルなんとも言えない気持ちでいた。
でもね。
いざ、メイドさんに来てもらったらさ、
50代くらいのおばちゃんだったんだけど、
めちゃくちゃ明るいんだよね。
人って、陰と陽のタイプがいるじゃん?
私も夫も陰 笑
でもこのメイドさんは陽。
根っから明るいかんじで、
私がぜーんぜんインドネシア語できなくても、笑顔。
喋り方もおばちゃん!ってかんじで。
小柄でかわいらしいおばちゃん。
本当に思っていることなんてわからないけど、
自分のおかれた状況を、
ネガティブに捉えてるとは思えない人だった。
なんか、今までモヤモヤ悩んでたのはなんだったんだろーって気持ちになった。
だって、私だってセレブからしたら、貧しい生活なわけだけど、私は今ちゃんと幸せだし、何も不自由なく生活してる。
ただそれだけのことなのかもしれない?
でも、いつまでも信用しきれない関係が私にはすごい悲しいし、寂しい。
メイドさんはこれからだけどさ。
ドライバーはすごいいい青年なんだよね。
私のパッパラパーなインドネシア語に付き合って、メイドさんとの会話に役立ちそうな単語とかいろいろ教えてくれるし。
レイラは恥ずかしがってドライバーと話さないんだけど、たくさん構ってくれるから好きなんだよね。それはたぶん伝わってて、そしたら、ドライバーが、
僕が日本語でレイラに話したら、レイラは返してくれると思う?
って聞いてきてさ。
まじか。レイラのために日本語覚える気?とか。
とりあえずめちゃくちゃ気がきくし、
連絡つかないこととかないし、
遅刻しないし。
何も頼まなくても、渋滞を回避する道を発掘してくれるし。
いつも笑顔で優しい。
でさ、こないだ話してたら、前にギター習ってたんだって。
で、まだやったことはないけど、ケニージーが好きで、時間ができたらサックス習いたいんだって。
とか聞いてると、たぶん、
むしろ裕福な家庭で育ったっぽいよね。
まぁ、今もヒッポが夜遅いし、
時間外がたくさんついてるから、
インドネシア人としてはいいお給料って言ってたけど。
ちゃんと教育受けてるし、家族の愛情を受けて育ったんだなってかんじがすごいするんだよね。
こないだ、テスラ・モーターズの社長が飛ばしたロケットのこともリアルタイムで知ってて、ヒッポが帰り道盛り上がったって言ってたんだよね。
そんなかんじで、ビジネストピックにも詳しい。
でもさ、信用しきってはいけないって常に思ってなきゃいけないのがなんか辛くなるよね。
この前、レイラのプールの話をしてて。
ドライバーは子供の頃、プールに落ちて以来、それがトラウマで、22歳になるまで泳げなかったんだって。
今でも、水に入るとそのときのことがフラッシュバックして、心臓がドキドキして、しばらくすれば大丈夫になるって話してて。
そういうのも、私は、彼に限らず、そういう上っ面だけの会話だったらしないような話をしてくれると嬉しいし、その人のこと好きになるんだよね。
でもさ、ドライバーの場合は友達とかとは違くて、こういう話で私の警戒心を崩していこうって作戦かもしれないから気をつけよって、正直どこかで思ってる。
なんか、そういうのがすごい悲しい。
本帰国まで、彼が本当に、ずっとこのかんじで私たち家族のためにいろんなことを助けてくれて、一生懸命働いてくれたら、
私たぶん、最後の日泣くわ。
なんかほんとに、この家庭内での雇用関係ってのがすごい私の心を荒らすわ。
難しいよね。