ギターを弾きだしたきっかけ | フォークシンガー「おだしょう」〜夕暮れ時は楽しそう♫

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若い頃に戻りたいなんて、全然思いません。人生は夕暮れ時からが楽しい。
音楽を通じて、出会った素敵なエピソードを綴ります。

昨日、音楽仲間たちと小宴をもった。

それぞれが気の置けない関係なので、いろんな話題が絶えなく続く。

時に辛辣な、遠慮のない会話も繰り広げられた。

「なぜギターを弾きだしたのか」

こんな話題になったとき、対角線上に座した男が「女にモテたいから」と答えた。

「オレも同じ」

僕は、そう答えた。

きっかけなんて、そんなものだ。

女にモテたいという、男であれば至極当然な欲求。その欲求を満たすために、ギターを弾きだす。

ところが、大半の男は、欲求が満たされることのない現実に直面することになる。

問題は、そこから先だ。先にはまず、二つの道が用意されているのを確認する。

女にモテたい欲求が叶わず、失意のうちにギターをやめてしまうか、またはやめずにいて、欲求が音楽に昇華するか。

僕は後者の道に進んだ。対角線上に座した男もそうだ。

ギターを弾きだして、かなり時が経ったが、腕前はちっとも上がらない。

しかし、対角線上の男は凄いテクニックを持っている。

腕前は相当違うし音楽性も違う。しかし女にモテたいという、ギターを弾きだした動機は同じだ。

さて。

対角線上の男には、実際に女にモテたかもしれないという、疑義が残っている。

次に会ったときに探りをいれるが、正直な答えが返ってくるとは限らない。やはり疑義が残る。

しかし、ちっともモテなかったという返答があれば、それは晴れるだろう。

対角線上の男はどう答えるだろうか。


どちらにしても、動機は不純でよい。