財津さんが体調不良を訴え、大腸ガンが見つかったからだ。
Tulipは僕にとって、若い頃のBGMだった。それは単なるBGMではなく、人生のBGMとして存在していた。
心地よいメロディーと、抜群のコーラスワークに心酔したこと。
どうしても「青春の影」の弾き語りをしたくなって、放課後の音楽室に忍び込んでピアノに向かったこと。
思い出はたくさんある。
僕は今でも、折に触れてはTulipをきく。
それは懐かしさに浸るためではない。
自分がどこから来て、そして今を生きており、これから先どこへ向かうのか。
そんな思いに耽るとき、Tulipを聴く。
安倍さんがいなくなって、Tulipは終わったと思っていた。
でも、今回まさかの復活をしたことで、メンバーの今を強く感じた。
Tulipの音楽は僕にとって、今の自分を俯瞰し未来の自分を組み立てる大切な道具として、存在している。
財津さんの復帰を、心から待っている。
