堅苦しくて、つまらん研修が多いなかで、昨日の研修は仕事のみならず、フォークシンガーの立場としても、有用な内容でした。
大雑把に言うと、身体機能の維持向上を通じた地域のコミュニティづくりに関わる研修で、講師は、岡山県の自治体職員の、作業療法士(Occupational therapist、略称:OT)さん。
下肢筋力の維持向上のための、転倒予防体操(通称、コケない体操)を考案したOTさんは、各地域にコケない体操を普及させています。そして今では、住民たちが自主的にコケない体操の集いを運営しています。
その中には、体操だけではなく地域住民のさまざまな活動の場となっているところも、あります。
あるコミュニティは、体操の後に必ず踊りの練習をしています。
その踊りは、小学生に教えるためにやったり、地域のイベントにかり出されたりと、地元では結構有名なのだそうで、しかも自分たちで考え出しているのだとか。
いろんなところで踊るし、三ヶ月に一度は新しい踊りを作るから、結構忙しいのだそうです。
パワーポイントを使って、いくつかの踊りの場面を見せられましたが、中でも驚いたのは、公民館祭りで発表した、嫁と姑のいざこざ!?を表現した踊り。
世界中さがしても、嫁と姑のいざこざを踊りにした地域って、ここしかないでしょう。
まさに、日常の生活場面を踊りにしているわけで、踊りをそのまま、弾き語りに置き換えたら面白くなります。
嫁と姑のいざこざを、弾き語りする人って、いるのでしょうか。
そもそも、こんなテーマが歌になるもんか!と思っても、フォークシンガーは、どんなテーマでも歌にしてしまうのです。

僕の歌の中にも、職場の上司をやり玉にした歌や、自分探しの歌、家出の歌、娘と散歩する歌など、日常の断片を切り取った歌があります。
今、僕が歌わなければならないのは、上司をやり玉にあげる歌です。
それと、東北の震災で、石巻にある真っ黒焦げになった小学校で作った歌。
そう。今こそ歌わなくちゃならない。
向こう二ヶ月、いくつか演奏の場をいただきました。
暮らしの中の歌を、暮らしの中で歌う。
これは、自己完結するような内容ではありません。
だから続けるのだし、やめられないのです。
ささやかな歌ですが、通りすがりにでも、耳を傾けて下さったら、嬉しいです。