
ちょっと前までは、喧騒に追われるような地区の担当だった
同じ市内でも、ここは別世界だ
しかし、生きづらさを抱えた人がいる
その点では、所が違えど人間の本質は変わらない
個別的援助、つまりケースワークの実践としては、これまでのやり方とは大きく異なることはない
しかし、ここは地域性が違う
生活の場としての地域がもつ性格と、行動規範、行動様式が大きく異なるのだ
正直いって戸惑いながらの、コミュニティワークの実践だ
自分の仕事は、結果として不全感が残ることはしょっちゅうだし、迷いを感じながらの実践をしている
果たして、これでいいのか
でも、こうして職種にこだわっているのは、何故だろう
若い頃のしなやかさは、もはやない
しかし、だ
人とずっと向かい合ってきた経験は、それなりだ
例えば少しの面接でも、自分でも恐ろしくなる位、その人がもつ生活背景がピタリと当たることもあるし、時には職業まで当たってしまうこともある
当然が、それだけではクライアントを理解したことにはならない
継続的に支援してきた人を、そろそろ分かってきたなと思い始めた途端、こちらが予想もしない行動を取られることもあるし、関係を断たれることもある
自分のことは、自分では分からない
ましてや他者のことなど、もっと分からない
分かった気になったら、充実感や自己高揚感を得ることができる
しかし、それはクライアントの側に立つのではなく、自分の側に立ってのことだ
そうなったら、自分の専門性は消える
人は、不可解
もちろん、自分も含めてだ